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  • 夜にライトアップされた冬の白川郷
  • 冬の日中の合掌造り集落
  • 冬の夜の水田に反射する合掌作り

January 2022

幻想的な白川郷の雪景色

夜にライトアップされた冬の白川郷

冬の白川郷は、合掌造りと呼ばれる独特の建築様式の民家の集落が雪で白く染まり、幻想的な景色が広がる。

冬の日中の合掌造り集落

日本の本州の中央付近に位置する岐阜県の北西部、白川村の「白川郷」は、豪雪に耐えるために工夫された茅葺屋根(かやぶきやね)の合掌造り*で知られる。手のひらを合わせたような三角形の屋根が特徴的だ。この集落は、農村の文化と生活が融合する日本の原風景を今に伝えると評価され、1995年に隣り合う富山県の五箇山(ごかやま)とともに、ユネスコの世界文化遺産に登録された。急峻な山々に囲まれた白川郷は、毎年12月下旬頃から雪が降り始める。

「白川郷で雪が多く降ると、積雪2メートルを越えることもあります。冬季の日中の気温は、平均-1~0度、高くても2~3度程度です。夜は厳しい冷え込みで、氷点下になります」と白川村役場観光振興課の橋脇渓(はしわき けい)さんは言う。

春から秋にかけて、白川郷を訪れる人々は、のどかな田園風景や田んぼの水面に反射する合掌作りを写し込む「逆さ合掌造り」の撮影などを楽しむが、冬になって雪が降り始めると、景色は一変し、何もかもが雪に覆われる。白銀の世界の中にポツンポツンと建つ合掌造りの家々は、白川郷の冬を象徴する景色である。

特に、夕暮れ時、積もっている雪が徐々に青みが増して色が濃くなっていく中、合掌家屋の窓明かりがともり始めると、障子窓がぼんやりと浮かび上がり、雪国ならではの幻想的な光景となる。そして、冬季だけであるが、特定の日の夜間にはライトアップイベントが開催され、夢の中にでもいるような世界が広がる。白川郷ならではの冬の美しい景色である。**

「ライトアップイベントは、一面雪ばかりで単調な景色になる冬、訪れた方に『なにか、楽しんで帰ってもらいたい』という地元住人の“おもてなし”の思いから生まれたと聞いています。毎年多くの人に楽しみにしていただいています」と橋脇さんは言う。

冬の夜の水田に反射する合掌作り

新型コロナウイルス感染症流行前、アジアや欧米などから多くの外国人観光客が白川郷を訪れていた。白川郷を一望できる展望台から、ライトアップされた雪に覆われた集落の一大パノラマを眺められる。それを見た外国人観光客は「子どもの頃に見た昔話の絵本のような世界が広がっている」と感嘆していたという。

冬の白川郷には、ほかの季節にもまして、訪れた人々が忘れられない、不思議と郷愁を呼ぶ幻想的な風景がある。

* 茅葺の屋根が三角形に造られ、まるで両手を合掌しているかの様に見える民家の建築様式。(茅とは屋根を葺(ふ)く草の総称のことで、茅の材料には、ススキやヨシなどが使われる)
** 1月・2月の特定日に白川郷合掌造り集落のライトアップが行われる。完全予約制のため、事前に申し込みが必要。詳細は白川郷観光協会HPをご確認ください。