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  • 秋田県横手市のかまくら
  • ろうそくの灯りが点されたミニかまくらを巡る人々
  • 「横手の雪まつり」のかまくらの中に集まった人
  • 何千基のミニかまくらのろうそくの灯り

January 2022

横手の雪の祭り

秋田県横手市のかまくら

日本の東北地方は冬が厳しく、概して雪も多い。そんな冬真っ盛りの楽しみが、秋田県横手市の伝統行事「かまくら」だ。その歴史は約450年前に遡ると言われる。

「横手の雪まつり」のかまくらの中に集まった人

日本の雪国では、雪を固めてから中をくり抜いて空間を作り、水をつかさどる水神様を祀る「かまくら」という小正月*行事が伝わる。なかでも秋田県横手市のかまくらは、各家々で五穀豊穣や家内安全を祈願するために作られ続け、その歴史は450年に及ぶ。現在は、その伝統に従い、毎年2月15、16日の二夜、「横手の雪まつり」として行われている。

雪まつりの期間中は、会場に高さ3メートルほどのかまくらが80基余り設けられるほか、横手市内の川原や小学校グラウンド等にミニかまくらが何千個も並べられ、夕刻には、それぞれ、ローソクの灯が灯され、幻想的な光景が広がる。

何千基のミニかまくらのろうそくの灯り

雪まつりで設置する、たくさんのかまくらを作るのは「かまくら職人」と呼ばれる市民たち。まずは直径3.5メートルから4メートルほどの円を描き、そこに雪を集め、踏み固めながら高さ約3メートルになるまで積み上げ、入り口となる部分から中をくり抜く。そして入口の反対側の雪壁に神棚を彫り、「水神」を祀る。

「かまくらの、言わばホスト役の主(あるじ)となるのは、一基につき、5歳から12歳くらいまでの3名~4名の地元の子どもたち。横手のかまくらは、子どもが主役の祭りでもあるのです」と横手市観光協会の小西春奈さんは言う。

ろうそくの灯りが点されたミニかまくらを巡る人々

雪で作られたかまくらだが、七輪が置かれていて、実は内部は意外と暖かい。かまくらに入った子どもたちは、「はいってたんせ、おがんでたんせ(中に入って神様にお参りしてください)」と、祭りに訪れた人々に声をかけ、入ってくる人々に米を発酵して作った甘酒や焼いた餅を振る舞ってもてなす。

寒さの厳しい夜であっても、かまくらのほのかな明かりと、子どもたちの笑顔は、訪れる人々を温かく包んで幸せな気持ちにしてくれる。

* 小正月(こしょうがつ)とは、1月1日を中心とした正月行事「大正月(おおしょうがつ)」に対し、1月15日に行われる行事のこと。地域によっては1月14~16日の3日間を指す場合もある。