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Highlighting JAPAN

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総理動向

野田総理、国連で演説(仮訳)

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2011年9月22日(現地時間)、野田佳彦総理はアメリカ合衆国のニューヨークで開催された原子力安全及び核セキュリティに関する国連ハイレベル会合に出席し、演説した。

野田総理は「関係者のひたむきな努力によって、事故は着実に収束に向かっています。事故当初に比べれば、放射性物質の放出量は、最新の推計で、400万分の1に抑えられています。原子炉の冷温停止状態についても、予定を早めて年内を目途に達成すべく全力を挙げています」と述べた。

さらに、「日本は、この事故の全てを迅速かつ正確に国際社会に開示します。既に二度にわたり、事故経過報告書をIAEAに提示しました。従来の行政から独立した事故調査・検証委員会が、中立・客観の立場から包括的に事故を検証中であり、来年には最終報告を示します。同じく来年には、IAEAと共催の国際会議を我が国で開催し、総点検の結果や原子力の安全利用への取組の方向性を国際社会と共有します」と強調した。

そして、23日に野田総理は、国連総会において一般討論演説を行っている。

野田総理は「震災の直後から、世界の方々は日本に友情と連帯を表明し、日本人を賞賛して下さいました。世界中から支援の手が差し伸べられたことに、日本国民を代表して、心から感謝申し上げます」と述べた。

また、野田総理は「現在の世界が直面する困難を克服し,人類のより良い未来に貢献する高い志をもって,ここにおられるリーダーの皆様と手を携えながら、日本外交を展開します」と表明した。そして、ODAによる発展途上国支援、財政健全化と経済成長の両立、グリーン経済への移行の推進などの政策を明らかにしている。

さらに野田総理は、アフリカ・中東に関する日本の新たなコミットメントを表明した。まず、7月に独立した南スーダンへの支援として、国連の「南スーダン共和国ミッション」に司令部要員を派遣する準備を進めていること、自衛隊の施設部隊の派遣について,必要な現地調査を早急に行うことを述べた。

そして、「アフリカの角」の子どもたちを直撃する干ばつ問題に対処するために,既に実施した約1億ドルの支援に加えて,更なる人道的な支援を行うと明らかにした。

また、野田総理は、中東、北アフリカの改革・民主化努力への支援として、雇用状況の改善や人材の育成を図るため,インフラ整備や産業育成に資する事業に対して,今後新たに総額約10億ドルの円借款を実施する方針を表明している。さらに、チュニジア及びエジプトで公正な選挙を実施するための支援、新生リビアに対しては,「国づくり」の支援を国際社会と共に進めることも述べた。


サマーダボスジャパンナイト(仮訳)

9月14日、中国の大連で行われた世界経済フォーラム(WEF)のニュー・チャンピオン年次総会(サマーダボス会議)に合わせ、日本政府、ジェトロ、経済同友会共同主催のサイドイベント「ジャパン・ナイト」が開催された。

「Creative Reconstruction 〜Towards a more resilient & sustainable society」というメインメッセージのもとに行われたジャパン・ナイトには、世界中からの幅広い分野のリーダーを中心とした500名近くの参加者が訪れた。

多くの人々で賑わう会場では、冒頭、野田総理から寄せられたビデオメッセージが上映された。「津波にさらわれた被災地のインフラや経済は、この半年の間に確実に立ち直り、復興へ向けた取組が着実に進められています」総理はビデオメッセージの中でこう述べている。あわせて「日本には、震災後も、世界に貢献する意思と能力があります。」と強調した。

また、丹羽宇一郎駐中国大使、小島順彦三菱商事会長、クラウス・シュワブ世界経済フォーラム会長によるスピーチが行われ、特にシュワブ会長は被災地の高校生を壇上に呼び聴衆に紹介した。その他、復興をテーマにした映像の上映、津波の被害を受けながら今年も開花した被災地の桜をテーマにした日本舞踊、被災地宮城県仙台市の高校生による和太鼓の演奏も行われた。


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