Home > Highlighting JAPAN > Highlighting JAPAN 2011年3月号 > 国際漫画賞(仮訳)

Highlighting JAPAN

前へ次へ

トピックス

国際漫画賞(仮訳)

English

ドラえもん、ドラゴンボール、ナルトなど日本の漫画は世界の多くの人々を魅了している。日本の漫画に影響を受けて海外で数多くの漫画家も生まれている。日本の広報外交におけるポップカルチャーの積極的活用の一環として、海外での漫画文化の普及に貢献した日本人以外の作家を顕彰するため2007年に創設されたのが、外務省が主催する国際漫画賞だ。

4回目となる今年は、39の国と地域から189作品の応募があった。国別の応募者数でみると、タイとブラジルが各28作品で一番多く、続いてベルギーとスペインの各14作品、カザフスタンの11作品の順となっている。この中から、審査の結果、2011年1月、最優秀賞1作品、優秀賞3作品、その他受賞作品が選出された。最優秀賞にはXiao Baiさん(中国)の「Si loin et si proche…」(2010年にベルギーで出版、フランス語)が選ばれた。これは、北京の寮に住む女子大生の目の前に、ある日突然、未来からやってきた自分の息子が現れるという物語である。

優秀賞には、Oliver Martinさん(作者)(フランス)とSylvan Runbergさん(原作者)(フランス)の「Face cachée tome 1」、スペイン人のEnrique Fernándezさんの「La Isla sin Sonrisa」、タイ人のVERACHAI DUANGPLAさんの「THE STORY BEGIN WITH...」の3作品が選ばれた。

2月23日には、東京の飯倉公館で第4回国際漫画賞授賞式とレセプションが開催され、実行委員長である前原誠司外務大臣(当時)と、著名な漫画家、里中満智子審査委員長から受賞者に賞状並びにトロフィーが贈呈された。

「今日は忘れられない日です」と最優秀賞を受賞したXiao Baiさんは授賞式で述べた。「私にとって漫画の創作は、旅路のようなものです。今回の受賞は、疲れた旅の途中で見ることの出来た最高の景色です」


「Si loin et si proche…」

Xiao Bai 作Kana出版(Dargaud-Lombard s.a.)、ベルギー。

「Face cachée」

日本人サラリーマンの家庭や恋愛を描いた作品。Oliver MartinとSylvan Runberg作、Futuropolis出版、フランス。

「La Isla sin Sonrisa」

家族を失うことで心を閉ざした地質学者が、調査のために訪れた離島で、その島に住む少女との交流によって心を開いていく物語。Enrique Fernández作、Ediciones Giénat Spain出版、スペイン。
「THE STORY BEGIN WITH...」

少年とその家族、そして周囲の人々の日常生活の中にある出来事を、教訓や社会風刺を交えて紹介するギャグ漫画。VERACHAI DUANGPLA作、Banlue Publication出版、タイ。

前へ次へ