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Highlighting JAPAN

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特集一人一人が一人一人を幸せにする国際協力

日本で学ぶ(仮訳)

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北海道の帯広畜産大学では、3名の研修員が一般的な農業機械、農機具をどのように修理、保守、適応させるかを学んでいる。

一人の研修員が、万力で固定した円筒形の細い棒に、ネジ山を作る作業を行っていた。その作業を熱心に取り組んでいたいのが、ケニアからの研修員ドミニク・カマウさんだ。

「It’s very nice!」

出来上がったネジを見て、佐藤禎稔准教授がこう言うと、カマウさんから笑みがこぼれた。

カマウさんはJICAが途上国からの研修員向けに実施している農業技術の研修に参加しているのだ。JICA 帯広国際センターをベースに、2011年1月から3月まで農業機械や農機具の保守点検や改良の技術を学ぶための実習、視察、講義が行われる。カマウさんの他にケニアから1名、ベニンから1名が参加している。ネジ作りも、農業機械や農機具の修理や改良のための基礎技術習得の一貫として行われたのだ。

カマウさんは、ケニアの農業技術開発センターで、農業機械や農機具の普及を進める仕事に携わっている。「農業機械や農機具のほとんどは外国製ですので、それらをケニアの土地に合ったものに改良する必要があります」とカマウさんは言う。「今回の研修で、そうした改良の技術そしてアイデアを学んでいます」

カマウさんは両親が農業を営んでおり、本人も子供頃から農作業を手伝っていた。このため、農業に対する思い入れは人一倍強い。

「私は農民と直接会って、栽培方法や農機具などに関して彼らが抱えている問題を見つけ出すように心がけています」という。カマウさんは、そうやって問題点を解決したときは、本当に幸せを感じるという。

「農業はケニア経済の重要要素です。今回の研修で学んだことを帰国後は活かして、ケニアの農業での農業機械の利用を促したいです。農業の機械化が進み、生産効率が上がれば、農民の収入も上がり、彼らの生活はさらに向上するでしょう」

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