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国際生物多様性年から国際森林年へ(仮訳)

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2010年12月18日から20日まで、石川県金沢市を中心に2010年の国際生物多様性年を締めくくるクロージングイベントが行われた。

18日のクロージング式典では、松本龍環境大臣、鹿野道彦農林水産大臣、アーメド・ジョグラフ生物多様性条約事務局長など各国政府、国連機関、NGOの代表者など29カ国と地域から約400名が集まった。

第一部、第二部では、各国政府、国連機関などの代表者によるスピーチや、10月に愛知県名古屋市で開催された国連生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の成果等に関する報告が行われた。COP10の議長を務めた松本大臣は「多くの皆様のご協力により愛知目標、名古屋議定書、その他、多くの成果を上げることが出来ました。本年の国際生物多様性年を振り返ってみると、世界の生物多様性にとっても、私にとっても忘れることの出来ない、非常に実りの多い年だったと感じております」と述べた。

第三部では、2011年の国際森林年への橋渡しとなるブリッジングセレモニーが行われた。ジャン・マッカルパイン国連森林フォーラム事務局長は、「今回のセレモニーは、森林だけではなく、生物多様性にとっても始まりなのです」と述べた。そして、最後に、国際生物多様性年と国際森林年のロゴが描かれたそれぞれの盾が、ジョグラフ事務局長とマッカルパイン事務局長との間で、交換された。

翌日、19日午前には、一般市民を招いた国際生物多様性年記念シンポジウムが開催された。

ここで、谷本正憲石川県知事は石川県の約6割の面積を占める里山と里海の保全と利用について紹介し、石川県の能登の里山・里海を世界農業遺産(国連食糧農業機関が、伝統的農法、景観、生物多様性の保護と活用を目的に2002年に設立)に登録する申請をしたことを報告した。

そして、シンポジウムの最後には、COP10名誉大使であり、石川県で「MISIAの森」プロジェクト」をスタートさせる予定の歌手のMISIAさんが、COP10オフィシャルソングの「LIFE IN HARMONY」を熱唱した。

また午後からは、金沢市の自然やそこで育まれた文化、歴史を知ってもらうため、日本を代表する庭園である兼六園や金沢城などを訪れるエクスカーションプログラムが行われ、多くの人が参加した。自然豊かな金沢市は、染め物、和紙、漆器など草木を活かした伝統工芸が数多くある。そうした伝統工芸を体験できる金沢郊外の里山にある「金沢湯涌創作の森」で、バンダナの藍染め体験をした海外からの参加者の一人は、「世界で一つしかないオリジナルの作品を作れて満足です」と笑顔だった。「里山が持つ恵みを日本人がいかに活かしているかを実感できました」

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