音声広報CD「明日への声」トラックナンバー4 vol.93(令和5年(2023年)9月発行)

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音声広報CD「明日への声」 vol.93(令和5年(2023年)9月発行)

トラックナンバー4

(イントロダクション:女性ナレーター)

私たちは、毎日の生活の中で、モノやサービスを買ったり、給料を受け取ったりと、様々な形でお金に関わって暮らしています。そうした中で、私たちが社会の中で経済的に自立し、より良い生活を送っていくために欠かすことのできないものが「金融リテラシー」です。

(本文:Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)

Q1:そもそも、金融リテラシーとは、何でしょうか?

A1:金融リテラシーとは、経済的に自立し、より良い生活を送っていくために必要なお金に関する知識や判断力のことをいいます。

Q2金融リテラシーは、どのようなときに必要となるのでしょうか?

A2:一人暮らしや結婚といったライフイベント、思いがけない病気やトラブル、車や住宅など大きな額の出費やローン、保険契約、さらに投資や貯蓄といった様々な場面で、金融や経済に関する詳細な情報や知識に基づいた判断力が必要とされる機会があります。そのような場面で適切に判断を行うために、金融リテラシーが必要となります。

Q3:いざ必要となったとき、適切に判断を行うためにも、金融リテラシーが必要なんですね。近年その必要性が、より高まっていると聞きました。なぜでしょうか?

A3:近年は投資詐欺や悪徳商法といった昔ながらの詐欺のほか、SNSや偽メール、偽サイトを経由したフィッシング詐欺なども増加し、低年齢の被害者も増えています。また、電子マネーなどの新たな決済手段なども普及し、実際に現金を扱わないままお金のやり取りができてしまうことなどから、金融リテラシーの必要性はより高まっているのです。

Q4:お金を取り巻く状況が変わったことで、より必要性が高まっているのですね。金融リテラシーを身に付けると、どのような利点があるのでしょうか?

A4:例えば、しっかりと家計管理ができるようになり、より良い暮らしが送りやすくなります。計画を立ててお金を準備できるようになるので、やりたいことも実現しやすくなるでしょう。また、緊急時の備えもできてくるので、自身のケガや病気、不景気による収入減などの危機にも対応しやすくなりますし、お金に関する知識や判断力が身に付いているので、詐欺や多重債務などの金融トラブルにあうことが少なくなる、といったことが挙げられます。

Q5:金融リテラシーを身に付けておくことは、多くのメリットがありますね。そのためには、どうすればいいでしょうか。

A5:はい。お金を「使う」「備える」「貯める・増やす」「借りる」それぞれの場面で、必要なリテラシーがあります。

Q6:では最初に、お金を「使う」場面で必要なリテラシーを教えてください。

A6:まずは、家計管理とライフプランニングです。
将来又は今後の人生をどのように送りたいのか構想し、そのためにどのようにお金を準備し、使っていくのかを具体的に計画することを「ライフプランニング」といいます。費用の大きさなどには、もちろん個人差はありますが、一般的に「教育費」「住宅の購入費」「老後の生活費」は人生の三大費用と言われています。特に老後の生活費については、高齢化・長寿化が急速に進む現代日本において考えておかなければならない費用です。そのため、「ライフプランニング」を考え、家計における適切な収支管理を習慣にして、資金を見える化しておくことが重要です。

Q7:次は「備える」ですね。

A7:人生には、病気やケガ、火災や事故など、様々なリスクがあります。自分自身がケガや病気をすることもあれば、他人にケガや損害を負わせてしまう可能性もあります。このような様々なリスクに備えるために、公的保険制度である年金保険、医療保険、介護保険、労働保険などがあり、また、公的保険制度でカバーされない部分について民間保険を検討するなどしてリスク管理をする必要があります。各種保険制度を理解し、自身のライフプランに合わせた保険制度を組み合わせ、資産形成と共に備えていきましょう。

Q8:資産形成も重要なのですね。「貯める・増やす」ときに必要そうです。

A8:そのとおりです。資産形成には「貯蓄」と「投資」の2つの方法があります。まずは家計管理をしっかり行い、貯蓄することが大切です。ただ、預貯金だけではなかなかお金は増えませんよね。そこで、生活費やすぐに必要になる可能性のある資金は「預貯金」の形で持っておくことはとても重要です。一方で、当面使う予定がない資金は株式、債券、投資信託といった金融商品に代表される「投資」の形で少額から持つことも検討しましょう。

Q9:金融商品を選ぶ上で注意することはありますか?

A9:金融商品には安全性、収益性、流動性といった3つの特性があります。この3つの特性全てが優れている金融商品はないため、それぞれの特性をよく理解し、自分の資産やライフプラン、目的にあった金融商品を選ぶことが重要です。また、個々の金融商品の特性やリスク、取引に係る手数料、国内外の経済社会情勢の変化など多角的な情報を収集して、慎重に検討するようにしましょう。

Q10:自分に合った適切な金融商品の選択が必要というわけですね。最後は「借りる」ですね。

A10:大きな買い物をするときのローンや、分割払い・リボ払いのほか、クレジットカードでの支払いも「後払い」であり、短期的にお金を借りていることになります。お金を借りると、一般的には利子や手数料がかかる場合もあり、返すときには借りた金額よりも多く支払うことになります。そのため借りる際には、いくらまでなら返せるのか、どのように返していくのかを検討する必要があります。また、失業や病気、思いもよらないアクシデントなど、返済が難しくなるような事態に備えておくことも求められます。
以上のリテラシーについては、金融経済教育研究会が「最低限身に付けるべき金融リテラシー」として、4分野・15項目を示しているので、ホームページなどでぜひ確認してみてください。

Q11:お金とのかかわり方は年齢によっても変わってくると思いますが、年齢に応じて身に付けておきたい金融リテラシーはありますか?

A11:学生、社会人・高齢者の各段階で効率的・効果的に金融リテラシーを身に付けていくために、金融庁が年齢層別・分野別の教育内容についてまとめた「金融リテラシー・マップ」があります。たとえば一般的な社会人の場合、習得すべきこととして、住宅購入やこどもの進学などのライフイベントについて必要な知識やノウハウを習得し、資金管理を行うことなどを挙げています。
各年齢層別に習得すべき内容など、詳しくは、金融広報中央委員会のウェブサイト「知るぽると」で紹介していますので、「知るぽると 金融リテラシー・マップ」と検索してみてください。

(エンディング:女性ナレーター)

金融・経済をめぐる環境は、時代によって大きく変化し、様々な金融商品や金融サービスも続々と生まれています。そうした変化に取り残されないよう、常に新しい情報を得て、金融リテラシーを高めていくようにしましょう。

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