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July 2023

法の支配推進のための日ASEAN特別ユースフォーラムの開催

  • 日ASEAN特別法務大臣会合への勧告提出
  • 修了式後の全体集合写真
  • 法の支配推進のための日ASEAN特別ユースフォーラムのロゴマーク
  • 法の支配推進のための日ASEAN特別ユースフォーラムは、日・ASEAN統合基金(JAIF)
    を通じて支援されている。
  • ユース共同議長による司法外交閣僚フォーラム開会式での挨拶
  • 議論の様子
日ASEAN特別法務大臣会合への勧告提出

法務省は、タイ法務研究所(TIJ)との共催で、本年(2023年)7月5日・6日の2日間にかけて、ホテルニューオータニ(東京)において、日本とASEAN各国の若者が「法の支配」について議論する「法の支配推進のための日ASEAN特別ユースフォーラム」を開催した。

法の支配推進のための日ASEAN特別ユースフォーラムのロゴマーク
法の支配推進のための日ASEAN特別ユースフォーラムは、日・ASEAN統合基金(JAIF) を通じて支援されている。

法の支配推進のための日ASEAN特別ユースフォーラムの概要

2023年は日ASEAN友好協力50周年を迎える節目の年にあたる。法務省は、日ASEAN特別法務大臣会合(大臣会合)の開催に合わせ、「法の支配推進のための日ASEAN特別ユースフォーラム」(特別ユースフォーラム)を、国連薬物犯罪事務所(UNODC)の協力の下、タイ法務研究所(TIJ)と共に開催した。当日は、60名を超える日本、ASEAN及び東ティモール*のユース(18歳~25歳)が集まり、「司法へのアクセスを強化するためのリテラシーの構築-デジタル時代における法の支配への鍵-」をテーマとして、英語で活発に議論を行った。議論の成果は、「勧告」として大臣会合に提出された。

ユース共同議長による司法外交閣僚フォーラム開会式での挨拶

開催の意義と成果

本フォーラムでは、様々なバックグラウンドや価値観を持つ各国の若者が一堂に会し、「法の支配」について主体的に議論を行った。日本とASEAN各国双方の若者の「法の支配」に対する関心を喚起し、その理解を促進することは、両地域において「法の支配」を持続可能な形で強化・推進するために不可欠である。本フォーラムを通じて、連帯と対話と相互理解の機運が醸成されるとともに、両地域の将来につながるネットワーク構築がなされたことは非常に有意義であったといえる。また、特別ユースフォーラムを特別法務大臣会合と同時期に同会場で開催し、その成果が勧告として大臣会合に提出されたことにより、日ASEANの若者同士の「横」のつながりに加え、日ASEANの政治的なリーダーと次世代を担う若者の「縦」のつながりが生まれ、若者ならではの新鮮な視点が国際社会に届けられた。この「勧告」は、国連犯罪防止刑事司法委員会(CCPCJ)へも提出される予定である。こうした機会を提供することは、若者のエンパワーメントにつながる。

議論の様子

今後の展望

法務省では、これまでも「法遵守の文化のためのグローバルユースフォーラム」を開催し、若者のエンパワーメントの推進に力を入れてきた。引き続き、次年度以降もこのグローバルユースフォーラムを継続的に実施する予定である。このほか、次世代に向けた取組として、法務省は7月7日に同場所で開催したASEAN・G7法務大臣特別対話において、G7とASEANの法務・司法分野の若い世代の職員が定期的に対話する枠組である「ネクスト・リーダーズ・フォーラム」の創設を提言し、各国の賛同を得た。次世代を担う若手職員による定期的な対話の機会を設けることで、双方の連帯の強化を図ることを目的とする。法務省は、引き続き、若者や次世代を含め、「法の支配」や「基本的人権の尊重」などの普遍的価値の共有に向けた取組を積極的に行っていく。

修了式後の全体集合写真

* 東ティモールは、昨年(2022年)11月のASEAN首脳会談(ASEANサミット)で、ASEANへの加盟が原則承認され、正式加盟まで、オブザーバーとしてASEAN関連会合への参加が認められている。