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トラックナンバー3(HTML版)

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」 vol.88(令和4年(2022年)11月発行)

トラックナンバー3

(タイトル:畠山)

誰もがなりうること~ひきこもりについて考えよう。

(イントロダクション:畠山)

今、ひきこもり当事者は、 約100万人いるといわれています。「結局、怠けでしょ。」「親の甘やかしでは?」「仕事しなくてうらやましい。」など、これらのイメージは誤解や偏見です。
ひきこもりは、誰にでも起こりうること。まずは地域に暮らす皆さんが、様々な思いに触れ、ひきこもりへの理解を深め、誰もが生きやすい社会にしていく必要があるのではないでしょうか。

(本文:Q.畠山/A.南雲)

Q:「ひきこもり」と普段なんとなく使ってしまっている言葉ですが、どのような状態や立場の方がそう呼ばれているのでしょうか?

A:「ひきこもり」とは、仕事や学校に行かず、家族以外の人との交流をほとんどしないで、6ヶ月以上自宅などにとどまり続けている状態とされています。近所のコンビニや趣味の用事のときだけ外出している場合でも、ほかの人と交わらない形で外出していて、そのほかの時間はおおむね家庭にとどまっている状態が6ヶ月以上続いているという場合も、ひきこもり状態にあるとされています。
ひきこもり状態にある人は約100万人いるといわれていて、これはざっと計算すると国民の100人に1人というような数字になっています。

Q:ひきこもりの状態にあることは、決して珍しいことではないと思える数字ですね。

A:はい。ひきこもりは決して特別なことではなく、誰しもがなりうることです。
様々な要因の結果、ひきこもり状態になっていますが、ひきこもり自体は決して悪いことというわけではなく、問題なのは孤立し、生きる希望を見失ってしまいがちな点です。
また、ひきこもりは単なる「甘え」や「怠け」であるといった誤った認識や偏見があるために、ひきこもり状態にある方やその家族が、支援機関への相談をためらい、孤立してしまうケースも少なくありません。

Q:まずは、そういった誤解や偏見をなくし、ひきこもりについて理解していくことが大切ですね。
具体的にはどういったきっかけでひきこもり状態になることが多いのですか?

A:そうですね。多くは、仕事や人間関係、家族関係、病気・障害などの様々な要因が複雑に合わさってひきこもりの状態になっています。いじめやDVなど命の危険から身を守るために、やむをえず社会から「避難」されている方もいます。また、最近では、家族の転勤や介護がきっかけでひきこもるケースが増えています。

Q:年代によって、きっかけなども変わってくるのでしょうか?

A:39歳以下の若い方に多いきっかけは、学校や職場になじめなかったなど人間関係がうまくいかなかったことや、病気や不登校、受験や就職活動の失敗などが挙げられています。また、40歳以上の方だと、39歳以下の方と同じきっかけに加え、退職したことがきっかけでひきこもり状態になる方も多いようです。ですが、特に思い当たるきっかけがないけれどひきこもってしまった、という方もいます。

Q:きっかけはその人その人でそれぞれに千差万別、ということなんですね。
ひきこもり状態になると、どのような症状がみられるのでしょうか?

A:ひきこもり状態のときによく見られる症状には、「無気力でなにもやる気がおきない」、「不安に駆られて何かをし続けてしまう」、「なんとなくイライラして、ものや家族にあたってしまう」などがあります。

Q:共通している気持ちや心理状態などはありますか?

A:例えば、ひきこもり当事者の約8割の方が働いた経験があり、現在、就労していない方でも、約6割が「いつかは働きたい」と考えています。その一方で、「生きている価値がない」と自分を責め、生きづらさを感じている方が約9割にも上ります。また、「家族に申し訳ないと思うことが多い」、「生きるのが苦しいと感じることがある」といった不安を、多くの人が挙げていました。自分のままならない現状や、そのことでの家族への罪悪感などから、さらに自分の気持ちを追い込んでしまう方も多いようです。

Q:「ひきこもり状態を早く何とかしたい」という本人や家族の焦りもありそうですよね。
ひきこもり状態の方がいる家族はどのように関わっていけばよいのでしょうか?

A:はい、まず家族はもちろん、支援者にも共通することですが、当事者の声を聞き、おかれている状況や思いを正しく理解し、寄り添った支援が必要になります。すぐに就労や通学、自立を目指すのではなく、リラックスして安心できる居場所を提供したり、後ろからそっと支えてくれるような支援が大事です。なにより、ひきこもりが「甘え」や「怠け」といった理由で起きるものではないという理解が重要になります。また、当事者を支えるご家族自身が疲れてしまわないようにすることも大切です。

Q:確かに家族だけで支えるのでは大変ですよね。
ひきこもり当事者や家族が相談できる窓口や、受けることができる支援サービスなどはありますか?

A:はい。全ての都道府県・指定都市に「ひきこもり地域支援センター」が設置され、社会福祉士、精神保健福祉士などの資格を持つ支援コーディネーターが中心となって、地域の関係機関と連携しながらひきこもりに関する専門的な支援を行っています。

Q:実際にどのような支援を行っているのですか?

A:ひきこもり地域支援センターでは、電話や来所等による相談支援を行うほか、同じ悩みを持つ方が集まる居場所を提供しています。相談は、当事者や家族など、どなたからでも可能です。また、市区町村でも居場所の確保や相談窓口を設けているところがあります。詳しくは「全国のひきこもり支援機関」で検索してみてください。

(エンディング:畠山)

ひきこもりは特別なことではなく、誰もがなりうること。心が休憩を必要としているだけなのかもしれません。生き苦しいと感じたらまずはゆっくり休んで、ふと気が向いたときには声を上げて、誰かに聞いてもらってみてください。

「ひきこもりVOICE STATION」は、当事者や経験者、家族や支援者の声をシェアすることで、互いに理解しあい、学びあって、地域に暮らす誰もが生きやすい社会をつくることを目指すコミュニティサイトです。新しいきっかけが見つかるかもしれません。
もっと詳しく知りたいという方はぜひ、「ひきこもりVOICE STATION」で検索してみてください。


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