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  • 人気の新シリーズ、折りたためるバッグ
  • 肩に掛けられ、小さくたためるバッグ
  • バッグは中身が見えない設計となっている。
  • 両端を引っ張ると一気に帯状となり、丸めるだけでコンパクトになるバッグ
  • 丸められたバッグ

September 2020

一瞬でたためるエコバッグ

人気の新シリーズ、折りたためるバッグ

日本では、2020年7月1日から、買い物の際のプラスチック製買物袋の有料義務化がスタートした。これにより、エコバッグを持ち外出する人が増加したが、素早くきれいにたためる新たなタイプのエコバッグが特に人気を呼んでいる。

肩に掛けられ、小さくたためるバッグ

最近、プラスチック製買物袋の有料義務化により、小さくたためる“エコバッグ”を持ち歩く人が増えた。エコバッグは、サイズもデザインも豊富で、用途やシーンにより何個かを使い分けている人も少なくない。そんな中、2015年の発売以来、累計700万個以上が出荷されているヒット商品がある。

それは、1872年創業の生活雑貨メーカー、株式会社マーナが開発したコンパクトバッグ「シュパット(Shupatto)*」シリーズである。小さくたたまれたバッグを簡単に広げられるのはもちろん、バッグの両端を引っ張るだけで簡単に小さくなるのが最大の特徴である。このシュパットの機能性とデザインが認められ、世界的に権威あるドイツの「Red Dot award 2016」**と「iF DESIGN AWARD 2017」***を受賞した。

バッグは中身が見えない設計となっている。

商品誕生のきっかけを同社のプロダクトデザイナーの菊田みなみさんはこう語る。

「従来のエコバッグは小さくたたむのも、付属の収納袋にしまうのも少し面倒でした。そこで“簡単にきれいにたためるエコバッグがあったらいいよね。作ってみたら?”と先輩から言われ、入社1年目で開発をスタートしました」

菊田さんがエコバッグを使う人を観察していると、バッグに付いた折り跡を探りながら、たたんでいることに気が付いた。しかし、使ううちに折り目は消えてゆくもの。どうすれば、たたみやすくなるのか思案の日が続いた。解決のヒントになったのは、新入社員研修の期間、物流センターで検品作業時にかぶっていた、使い捨ての不織布の帽子だった。使用前は細長い帯状に折りたたまれ、広げると帽子になる。その形状から、「引っ張るとたためるようにする」という構造を思い付いた。

両端を引っ張ると一気に帯状となり、丸めるだけでコンパクトになるバッグ

「説明書を読まなくても、直感的に、素早くきれいにたためること」を目指したと菊田さんは言う。

生地に再現性の高く、簡単に取れない折りひだを付けるプリーツ加工を施し、しっかりと折り目をつけた。さらに、バッグ本体の色と収納時に引く両端のテープの色を変えることで、引っ張る場所が容易に分かるようにした。あとは本体に付いているゴムやスナップで留めるだけで、収納袋にしまう必要はない。

マチ(奥行き)がない設計なので、使う時には風呂敷のように大きく広げられ、荷物の形状にフィットすることもシュパットの特長である。「平たいもの、丸いもの、四角いものなど、様々な形状の荷物を持ち運べます。素材はポリエステル製で軽く、洗濯機で丸洗いできるので、いつでも清潔に使うことができます」と菊田さんは言う。

丸められたバッグ

最初に発売された定番のMサイズは耐荷重5キログラム、バッグ使用時は約30センチメートル×32センチメートルだが、折りたたむと約直径6センチメートル×8センチメートルと小さくなる。現在はサイズ違いのほか、リュックサック、ショルダーバッグ、ボストンバッグも製造している。さらに、2020年3月には株式会社セブン&アイ・ホールディングスとの共同開発により、廃プラスチックを主原料とする再生ポリエステルの生地のエコバッグも発売した。

軽くて広げやすくたたみやすい、しかも多機能のエコバッグは、買い物袋としてだけではなく、お弁当や外出時の急な買い物を持ち運んだりなど、今、様々な用途が広がっている。

* Shupattoは日本国内、海外でも知的財産権を取得している。
** 主催:Design Zentrum Nordrhein Westfalen
*** 主催:iF International Forum Design GmbH(iF)