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Highlighting JAPAN

 

 

伝統継承・ご研究、ご家族について

和歌は皇室の伝統として重んぜられ、両陛下は折々に歌をお詠みになります。毎年1月には鎌倉時代中期に始められたと言われる歌会始の儀が執り行われ、全国から選ばれた十首が両陛下の御製(ぎょせい)・御歌(みうた)などとともに披講されます。
我が国の農耕文化の中心である稲作について、天皇陛下は昭和天皇からお稲作をお引き継ぎになり、種もみをお手播きになり、お田植え、お稲刈りをされています。また、皇后陛下は、ご養蚕を香淳皇后からお引き継ぎになり皇居内の御養蚕所で蚕に桑の葉を与え、お育てになります。

天皇陛下は長年ハゼ類の分類研究をされています。陛下が新しく発見し命名されたハゼは8種類あるほか、日本魚類学会の会員として30以上の学術論文を発表されました。陛下はこれらの魚類学上のご業績により、1980年にロンドン・リンネ協会の50人限定の外国会員になられました。1986年には,同協会の名誉会員になられたほか,現在,オーストラリア博物館の名誉リサーチ・アソシエート,ロンドン動物学会の名誉会員,アルゼンチン自然科学研究所の永久名誉会員となっておられます。1998年、英国王立協会から科学の進歩に顕著な貢献のあった元首に贈られる「チャールズⅡ世メダル」を初の受賞者としてお受けになりました。

皇后陛下は,お仕事の合間に文学や音楽に親しんでこられました。皇后陛下が文章をお書きになった絵本「はじめてのやまのぼり」は日本語、外国語で出版され、1994年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞したまど・みちおさんの審査の対象となった80編の詩を英訳されています。音楽は、ピアノを弾かれ、世界的アーティストとのアンサンブルに参加なさっています。

両陛下は、早朝に皇居内を散歩なさり、四季の自然を楽しまれるほか、テニスも楽しまれます。

また、3人のお子さま方をお手元でお育てになり、ご家族の絆を大切にされてきました。皇太子殿下は1993年に小和田雅子様とご結婚され、2001年には敬宮愛子内親王殿下がご誕生となりました。文仁親王殿下は1990年に川嶋紀子様とご結婚され、両殿下の間には、眞子内親王殿下、佳子内親王殿下、悠仁親王殿下の三人のお子さまがいらっしゃいます。また,清子内親王殿下は、2005年黒田慶樹様とご結婚になり、皇族の身分を離れられました。

今年4月、両陛下はご結婚60年を迎えられます。