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キッズ・コーナー

おむすびころりん(仮訳)




昔々、正直で働き者のおじいさんが、山で木を切っていました。お昼になったので、切りかぶに腰をかけてお弁当を食ベようとしたところ、うっかりおむすびを地面に落としてしまい、コロコロと近くの穴ヘ転がり落ちてしまいました。

「おやおや、もったいないことをした」おじいさんが穴をのぞいてみると、中から、こんな歌が聞こえてきました。

♪おむすびころりん すっとんとん
ころころころ りん すっとんとん♪

「これは、おもしろい」おじいさんはすっかりうれしくなって、おむすびをもう一つ穴の中に転がしました。歌に夢中になっていると、おじいさんまで穴の中に転がり落ちてしまいました。

穴の中には、大勢のネズミたちがいました。「ようこそ、おじいさん。おいしいおむすびを、ありがとう」ネズミたちは小さな頭を下げて、おじいさんにお礼を言いました。「さあ、今度はわたしたちが、お礼にお餅をついてごちそうしますよ」ネズミたちは歌いながら、餅つきを始めました。おじいさんは、おいしいお餅をたくさん御馳走になり、帰りには、お土産の小判をたくさんもらいました。

家に帰っておじいさんとおばあさんが大喜びしていると、それを見ていた隣の欲張りなおじいさんとおばあさんが、自分たちも真似して小判を手に入れようと計画しました。欲張りじいさんは、抱えきれないほどのおむすびを持って山に出かけ、穴を見つけると、大量のおにぎりを穴に投げ入れ、自分も無理やり穴に飛び込こみました。

ネズミの屋敷に着いた欲張りじいさんは、ネズミたちが歓迎の餅つきをしている隙を見て、猫の鳴きまねをして小判を奪おうとしました。しかし、その作戦は失敗し、欲張りじいさんはネズミたちに痛い目にあわされ、命からがら家に逃げ帰りました。

よほど怖い思いをしたのか、欲張りじいさんは、その後はあまり欲を張らなくなりました。


おむすびのゆかりの地

おむすびは日本全国で食べられるとても身近な食べ物で、レジャーや旅行のお弁当には必ずと言っていいほど入っています。スーパーやコンビニエンスストアには、梅干しやツナ、昆布など様々な具の入ったおむすびが陳列され、片手で簡単に食べられるので、忙しいビジネスマンの昼食としても喜ばれています。

そんな日本の国民食であるおにぎりですが、いつ頃から食べられていたと思いますか? なんと弥生時代(紀元前300年頃~紀元後300年頃)後期の遺跡である石川県の杉谷チャノバタケ遺跡から、おにぎりと思われる米粒の塊が出土し、「日本最古のおにぎり」として注目を集めました。この米粒の塊には、人間の指によって握られた形跡も残っていたそうです。

 

 



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