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Highlighting JAPAN

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連載 47の物語

香川

島々と山々が育むアート(仮訳)



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香川は日本で一番面積の小さな県であるかもしれないが、そのサイズに騙されてはいけない。日本一おいしいうどんの産地であるだけでなく、ユニークなアートや寺院などもあるのだ。

絵のように美しい神社・こんぴらさんを一目見るには、旅行者は琴平の街にある象頭山の計785段の急な石段を登らなくてはならない。両脇を出店が連なる小道から散歩は始まる。出店には土産物から手作りのお菓子まで様々なものが売っている。登って行くにつれ、周囲の景色に目を見張る。深い緑、高くそびえる山々、そして丘の麓にたたずむ琴平の街。この神社は有名な八十八カ所札所巡りの一部ではないにもかかわらず、観光客から地元の人まで、石段登りへのチャレンジや見事な景色を楽しもうと、多くの人々が訪れる。また、神社近くにある旧金毘羅大芝居では江戸時代の歌舞伎の特徴である自然光を生かした舞台が毎年春に催される。香川への旅を計画している人にとっては、見逃せないこんぴらさんの一面だ。

うどんは香川の代表的な食べ物だが、街中どこでもこのおいしい食べ物を味わえるだけでなく、その作り方も学ぶことができる。中野うどん学校はうどんの作り方を観光客に一から教えている。うどんは三つのシンプルな材料から作られる。小麦粉、水、そして塩。あらかじめ計った分量を合わせ、手で混ぜるのだが、これをこねるのに相当な労力が要るのでかなり大変だ。でも、熱心で元気な先生たちはこの行程を楽しむ方法を編み出した。こねる作業の間、生徒たちにダンスを踊らせるのだ。生徒たちは靴を脱ぎ、うどん粉の袋の上に乗ってポップな音楽に合わせてステップを踏む。うどんを切るのもこれまた難しい。まず麺棒で伸ばさなければならないし、いい包丁が必要なのだ。5分ほどうどんを茹でたら、茹でたてをだしつゆで食べてもいいし(中野うどん学校の自家製のだしつゆは最高だ)、シンプルにタマゴと醤油、ネギをのせて食べるのもおいしい。

香川県が面する瀬戸内海には大小様々な島がある。中でも高松の港からフェリーで行ける直島は、独自の魅力あふれる島といえる。現代アートの島としても知られる直島は、島そのものが美術館のようだ。島には多くの美術館、ギャラリー、ビーチの施設などがあり、おいしいカフェやショップもある。島はけっこう大きいので、自転車を借りるか、ローカルバスで見て周るのがいい。島を訪れるほとんどの人は、島の両側にあるカボチャを楽しんでいる。一つは赤、もう一つは黄色のかぼちゃは、有名な日本のアーティスト・草間彌生の作品であり、島で一番有名な作品だ。しかし本当の主役は無数の美術館、細く曲がりくねった道、そして色濃い瀬戸内海かもしれない。

高松と瀬戸内海の島々は多くのフェリーで結ばれている。西のいくつかの島々には高松から直接アクセスすることはできない。常設で展示されている作品に加え、3年に一度、瀬戸内トリエンナーレと呼ばれる大きな芸術祭がこれらの島々全体で行われる。トリエンナーレには日本中から多くの人々が訪れるばかりでなく、海外からの客も増えている。日本で他にはないユニークな試みだ。

香川への観光をより便利にするために、この12月よりLCCの直行便数便が成田から香川に就航する予定だ。新しい山に登り、新しい技を習得し、香川県の海を渡ってみてください。きっと大満足の旅になるでしょう。



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