Home > Highlighting JAPAN > Highlighting Japan 2013年10月号 > グローバリゼーション

Highlighting JAPAN

前へ 次へ

グローバリゼーション

海外に挑戦する日本の若者たち

国際教養大学(仮訳)



English



グローバル化が進む中、秋田県にある国際教養大学 (AIU) の学生たちはいずれ国際舞台で活躍することが期待されている。AIUは新しい教学理念のもとで2004年に開学し、すべての授業を英語で行うカリキュラムを学生に提供している。AIUの学生には、ヨーロッパの「エラスムス計画」によく似た交換留学制度のもとで、1年間の海外留学が義務付けられている。また、提携校からの交換留学やサマープログラムなどの短期留学制度により、多数の外国人学生を受け入れている。

利害や価値観が国境を超えるグローバル化の時代においては、学生たちには確かな語学力とコミュニケーション力が求められており、海外で学ぶ機会が必要となる。そのような時代を迎えるなか、AIUのマーク・ウィリアムズ副学長は語る。「英語をはじめとする外国語の卓越した能力に加え、豊かな教養を身に付けた実践力のある人材を養成することにより、国際教養大学は社会に貢献します」。

そして教育の中核を担っているのが、交換留学制度だ。AIUは世界の155以上の大学と提携している(2013年9月現在)。単位互換制度に加えて米国をはじめ世界の大学で多く用いられているGPA制度を導入しており、学生は海外の大学の授業を受講しつつ、AIUの単位を取得することができる。前学長の故中嶋嶺雄博士がこの制度を導入したことにより、AIUの学生には今までにない機会が与えられている。

学生が目標とするのは、自立し、能動的に学ぶ力を身に付け、環境の変化に対応することである。これにより、将来、指導的地位に就く際に求められるスキルを身に付けることができる。

AIUのすべての学生は、入学すると最初に英語集中プログラム (EAP) を受講する。このプログラムでは、大学の授業に対応するために必要な英語を学ぶ。また、海外で行われる会議やコンテストなどへの参加も推奨されている。

学生たちに非常に人気があるのが、課題解決型科目 (PBL) と呼ばれるものだ。このプロジェクトでは多国籍から成る学生たちが、AIUと米国の協力大学両者の教授のもとで共通の研究プロジェクトに取り組む。例えば、ペンシルバニアの大学とのプロジェクトでは、学生たちが日米における高齢化社会のあり方を比較研究する。6~8週間のプログラム期間中、学生たちは日米それぞれで現地のフィールドワークに参加しつつ、講義も受講して理論も学習する。

AIUを卒業する頃には、すべての学生がグローバル社会で活躍できる能力を身に付けていることが期待される。充実した大学生活を送った学生は、自己を確立し、自分に自信を持ち、貪欲な学習態度を身に付けることになるだろう。

学生インタビュー

安田幾磨さん

AIUに通っていた先輩が非常に情熱的で、その先輩に憧れて自分もAIUで成長してみたいと感じ、入学しました。寮生活や英語でのディベートなど、AIUのカリキュラムは自分を鍛えてくれるものですし、また刺激し合える友達が多いことも魅力の一つです。

授業以外では東北三大祭りのひとつである竿燈まつりの練習をしています。授業とクラブ活動を両立させることでタイムマネジメント能力も身につきました。

池田レオンさん

私はオーストラリアへの留学を目指しています。そのために必要な成績を取れるように、勉強に励まなければなりません。海外旅行の経験はありますが、外国での生活や留学の経験はありません。留学はオーストラリアのビジネスについて学びながら、新しい生活様式を学べる大きなチャンスです。グローバル・ビジネス課程に進みたいと思っており、国際ビジネスで活躍するための大きな機会だと思います。留学することで、人間的にも成長したいと思っています。

渡邊 こはるさん

すべて英語の授業や両親のもとを離れての寮生活など若干の不安はありましたが、自分を成長させてくれると確信し、この大学に進学しました。英語のみの授業も初めは大変でしたが、この1年でリスニング力がかなり上達したと思います。社会福祉に興味があり、ノルウェーの大学への留学を決めました。社会福祉の先進国で授業を受けられることが今から本当に楽しみです。



前へ 次へ