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Highlighting JAPAN

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月の兎を観賞する (仮訳)



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月の模様はたくさんあります。国によって人は翁が見えたり、他の場所では手形が見えたり、木が見えたりします。しかし日本では多くの人が月を見ると兎を思い浮かべます。それはなぜでしょうか?日本人の子供たちは、こんな伝統的な民話を通して月の起源について聞いてきました。

大昔、狐、猿、兎の仲良しの三匹がいました。ある日彼らが外で歩いていると、よぼよぼの老人に出会いました。その老人は病気で弱っていたため、仲良しの三匹は彼を気の毒に思いました。三匹は彼を助けようと思い、食べ物を探しに出かけました。

動きのすばやい猿は森で果物や野菜を採ることができたので、それを収穫して持ち帰りました。賢い狐は川で魚を捕まえて得意げに戻って来ました。彼らは暖をとるために火をおこし、食べ物を用意しました。兎は、草以外に食べられるものを見つけられず、何も持たずに恥ずかしそうに帰ってきました。兎は、その老人を助けたいと思うあまり、自ら火に身を投じてその体を食べ物として差し出しました。

まさにその時、老人が、仲良しの三匹を試すために降り立った神様という、本当の姿に変わりました。彼は兎を燃ゆる火から救い出し、褒美として月に連れて行ってそこに住まわせました。それ以来、月には兎の姿が見えると言われ、餅をつく兎の姿とも言われています。

今日では月を観賞すること即ちお月見はいまだ日本の伝統的風習です。あらゆる月の中で最も美しい月は、他の季節に比べて大きく見え、橙色がかった赤味が強くなる秋の満月、いわゆる中秋の名月とされます。かつて陰暦が使われていた時代には、月見の行事は8月15日に行なわれていました。現在はそれとは異なる暦が使われていますが、今でも月見の日を指して「15日目の夜」を意味する「十五夜」という呼び方が使われます。今年の中秋の名月は、9月19日です。

ほとんどの人は家で月見を楽しみます。米の粉からできた団子を作り、ピラミッド型に積み上げます。またススキと呼ばれる草を飾り、柿や栗などの秋の果物や野菜をきれいに並べて、月への供え物をします。その後団子を食べながら、そして時には歌を歌いながら、美しい満月を観賞します。


あなたも月見をしてみませんか? 団子を作り、秋の果物で飾り、詩を書いて美しい秋の月を観賞してみましょう。



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