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大内宿の雪祭り(仮訳)

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大内宿の雪祭りが福島県南会津郡で2月に開催された。祭りに参加したジャパンジャーナルの澤地治が報告する。

福島県は東西に幅広く、沿岸部の「浜通り」、沿岸部と山間部に挟まれた「中通り」、そして、山間部の「会津」の三つの地域に大きく分けられる。その会津の南会津郡にある大内宿は、伝統的な茅葺き屋根の古民家約30軒が約500mにわたって軒を連ねる町だ。山々に囲まれた大内宿は、街道の宿場町として1640年頃に整備された。

1970年代には、維持に手間のかかる茅葺き屋根の家が減少したが、1980年代に住民や学者による街並みの保存運動が起こり、「売らない・貸さない・壊さない」という住民憲章が作られた。やがて、その街並みが高い評価を受けるようになり、今では、中国や韓国などアジアを中心とした海外からの観光客も含め、年間120万人が訪れる観光地となっている。

現在大内宿には、地元名物のそばが食べられるそば屋、伝統的な工芸品を売る土産物屋、宿場町の昔ながらの生活を体験できる民宿などが立ち並んでいる。

今年2月11日、12日には、1mを超える積雪の中、年1回のお祭りで、今年で26回目となる雪祭りが開催され、多くの観光客で賑わった。雪祭りでは、伝統的な踊りや、雪の中での綱引きやそばの早食い競争といったゲームなど様々なイベントが行われた。また、夜には雪灯籠にロウソクの火が灯り、夜空に花火が打ち上げられた。

「古い街並みが残る大内宿には、以前から興味がありました。東日本大震災の影響はまったく気になりませんでしたね」東京から、初めて大内宿を訪れた20代のカップルは言う。「雪祭りは、地域の人による『手作り』という感じがして、とても良いですね。雪の多さには本当に驚きましたが、雪景色の街並みが本当に素敵です」

「東日本大震災の影響で客足が落ちるかと心配していましたが、いつも通りにお客さんにたくさん来て頂いて、本当に嬉しいです」と雪まつり実行委員会の男性は言う。「7月の半夏祭り、秋の紅葉も見応えがありますので、是非、みなさんお出で下さい」

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