運転が不安になってきたシニアドライバーやそのご家族へ 運転免許証の「自主返納」について考えてみませんか?

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車を運転するシニアドライバー

シニアドライバーのかたへ、また、そのご家族のかたへ。最近、自動車の運転に不安を感じることはありませんか。そろそろ運転を“卒業”しようかなとお考えのかたは、運転免許証の自主返納について家族で話し合ってみませんか。自主返納後は、申請により「運転経歴証明書」が交付され、公的な身分証として使用できるほか、タクシーやバスの運賃割引などの様々な特典を受けることができます。今回は、運転免許証の自主返納制度についてご紹介します。

動画

高齢ドライバーの方へ~運転免許自主返納を考えるサイン【字幕付】
(3分59秒)

運転免許証を自主返納する人が増えています。社会問題化する高齢ドライバーによる交通事故。原因の多くはハンドルの操作ミスやアクセルとブレーキの踏み間違え。加齢とともに低下する身体能力とは?運転経歴証明書で受けられる特典とは?【字幕付】
ナレーション:貫地谷しほり

1運転に不安を感じることはありませんか?運転操作を誤るなど、おかしいなと感じてきたら、自主返納について考えてみましょう

シニアドライバーの皆さん、最近、運転をしていて「若いころとちょっと違うな」「おかしいな」とか「高齢になって、自分の運転が不安になってきた」と感じることはありませんか。
また、ご家族にシニアドライバーがいらっしゃるかたは、安全に運転できているか、事故を起こしたりしないか、心配になることはありませんか。

例えば、若いときに比べて、次のようなことが増えてきたら、これからの運転について考えたり、家族で話し合ったりする時期かもしれません。

□左右のウインカーを間違って出したり、ウインカーを出し忘れたりする
□歩行者や障害物、他の車に注意が向かないことがある
□カーブをスムーズに曲がれないことがある
□車庫入れのとき、塀や壁をこすることが増えた
□信号や標識を無視して通行することがある
□右左折時に、歩行者や対向車などをよく見落とすようになった  など

*このようなとき、同乗者は「危なかったよ」とシニアドライバーが危険を自覚できるような声かけをしてください。

標識が分からず、事故を起こしてしまった人

加齢とともに体は変化してきます。例えば、視野が狭くなったり、記憶力・判断力が低下したり、筋力が衰えたり、反射神経が鈍くなったり…。そのため、若いころのような運転ができなくなり、運転時の操作ミスが起こりやすくなります。 これまで安全運転を続けてきた優良ドライバーだからといって、これからも安全運転を続けられるとは限りません。

コラム1

高齢になると、視野が狭くなることがあります

安全運転のためには、良好な視力とともに、十分な視野(見えている範囲)が必要です。加齢や病気によって視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする人が増加しますが、自覚症状はほとんどなく、視力がよくても視野が狭くなっていることがあります。

(写真:警察庁)

2運転免許証を自主返納するとどうなるの?申請によって「運転経歴証明書」が交付され、様々な支援も受けられます

(1)運転免許証の自主返納って?

高齢になって、ご自身の運転に少しでも不安を感じたかたは、運転免許証の「自主返納」を考えてみませんか。自主返納制度は、「安全のために、自動車の運転を “卒業”しようかな」と考えるシニアドライバーが、有効期限が残っている運転免許証を、自らの意思で返納する制度です。

運転免許証の自主返納後は、申請によって、公的な身分証明書としても使える「運転経歴証明書」が交付され、それを提示することにより、自治体や事業者などによる様々な特典やサービスを受けることができます。

近年、多くのシニアドライバーが運転免許を自主返納しています。令和4年(2022年)の運転免許の自主返納の申請件数は44万8,476件で、その6割を75歳以上が占めています。

【運転免許の申請取消(自主返納)件数】

警察庁「運転免許統計」

(2)「運転経歴証明書」で様々な支援も受けられます

運転免許証を自主返納するのはいいとしても、運転を「卒業」した後の生活スタイルに不安を持たれることがあるでしょう。例えば、「買い物や通院の足がなくなるのは困る」、「免許証がないと身分を証明するときに不便では」といったことが考えられます。
そこで、運転を卒業した高齢ドライバーとそのご家族が、マイカーに依存することなく充実した生活を続けられるよう、自治体や事業者などによる様々な支援の取組が行われています。

身分証明書として使える「運転経歴証明書」の交付

自主返納したかたは申請により、過去5年間の運転経歴を証明する「運転経歴証明書」の交付を受けることができます。この運転経歴証明書は運転免許証と同様に、公的な本人確認書類として使えます。運転免許証と違って更新する必要はありません。
また、令和元年(2019年)12月1日からは、運転免許証の更新を受けずに失効した場合でも、失効後5年以内に申請すれば、運転経歴証明書の交付を受けることができるようになりました。

「運転経歴証明書」の交付

交通機関の運賃割引など様々な特典を提供

運転経歴証明書を提示すれば、タクシーやバスを割引運賃で利用できるなど、様々な特典を受けることができます。
なお、特典の内容は各自治体等によって異なります。詳しくは下記のウェブサイトをご覧いただくか、各自治体等にお問い合わせください。

3自主返納や運転経歴証明書を申請したいとき、運転について相談したいときは?運転免許センターの「安全運転相談窓口」にご相談を。

ご相談は安全運転相談窓口へ

高齢や病気などにより運転を続けることに不安があるかた、また、そのご家族の相談窓口として、全国の運転免許センターなどに「安全運転相談窓口」が設けられています。お気軽にご相談ください。
また、電話でも相談できるように専用相談ダイヤル(#8080)を設けています。 この安全運転相談ダイヤルに電話していただくと、発信場所を管轄する都道府県警察の安全運転相談窓口につながります。
安全運転相談窓口は下記のウェブサイトでご確認ください。

運転免許証の自主返納の申請手続きや、運転経歴証明書の申請手続きは、運転免許センターや警察署などで行えます。

自主返納の申請ができるかた

有効な運転免許証を持っている本人
*一部の窓口では、代理人による申請手続きも可能です。
*次のかたは申請できません。

  • すでに有効期限が過ぎていて運転免許証が失効しているかた
  • 運転免許の停止・取消しの行政処分を受けているかた
  • 運転免許の停止・取消し処分の基準等に該当するかた など

運転経歴証明書の申請ができるかた

運転免許証を自主返納したかた

運転免許証の更新を受けずに失効したかた

*次のかたは申請できません。

  • 自主返納後5年以上が経過しているかた
  • 免許失効後5年以上が経過しているかた
  • 交通違反等により免許取消しとなったかた など

警察では、自主返納しやすい環境整備を進めています。日曜日の申請や代理人による申請を受け付けているところもあります。また、本人が申請窓口に行くことが難しい場合は、本人の求めに応じて、警察官や警察職員がご自宅などに訪問して申請を受け付けているところもあります。

具体的な申請場所や受付時間、申請に必要な書類、手数料、要件など、詳細については、運転免許センターなどにお問い合わせください。

(取材協力:警察庁 文責:政府広報オンライン)

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