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お産の「もしも」を支える「産科医療補償制度」

令和4年(2022年)1月14日

健康な赤ちゃんが無事に生まれてきますように――。それは、ご家族にとっても、お産をサポートする医療機関にとっても共通の願いです。しかし、お産の現場では予期せぬことが起こってしまう場合も。そこで、お産のときに何らかの理由で重度脳性まひとなった赤ちゃんとそのご家族に対して補償金をお支払いするとともに、原因分析・再発防止に取り組むのが「産科医療補償制度」です。補償申請期限は満5歳の誕生日までであり、例えば2017年生まれのお子さんは2022年の誕生日までが補償の申請期限ですので、ご注意ください。

インデックス

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産科医療補償制度をご存じですか?

健康な赤ちゃんを無事に出産することは、母親となる女性はもちろん家族や周囲にとっても共通の願いです。そのために医師や助産師は妊婦さんとお腹の中の赤ちゃんの健康を管理しながら、元気に生まれてくるように努力をしています。

しかし、お産の現場で予期せぬことが起こってしまった結果、生まれた赤ちゃんに脳性まひなどの重い障害が生じてしまう場合があります。

そこで2009年1月より、お産のときの何らかの理由によって重度脳性まひになった赤ちゃんとそのご家族の経済的負担を補償するとともに、原因分析と再発防止に役立てるため、産科医療補償制度が導入されました。

*お産に異常がなくても補償対象となる場合があります。詳しくは産科医療補償制度専用コールセンターまでお問い合わせください。

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この制度の仕組みは?

産科医療補償制度は民間の保険を活用した制度で、公益財団法人日本医療機能評価機構が運営しています。

この制度に加入する分娩機関(病院、診療所、助産所)が、掛金(※1)を支払うため、妊婦さんご本人による制度への加入や掛金の支払いは必要ありません(※2)。お産をする分娩機関が加入していれば(※3)、生まれた赤ちゃんに補償対象となる障害が生じた場合に補償を受けられます。

※1 2015年から2021年までに出生した赤ちゃんについては掛金は1分娩あたり16,000円となり、2022年1月以降に生まれた赤ちゃんについては、必要になる掛金は12,000円となります。

※2 本制度の運営には、出産時に保険者から支給される出産育児一時金等の一部が掛金として財源に充てられており、妊婦さんの掛金負担はありません。

※3 分娩機関による同制度への加入は任意扱いですが、現在の加入率は99.9%(2021年6月現在)。

制度概要イメージ
資料:公益財団法人日本医療機能評価機構

2015年制度改定

本制度については制度創設から6年が経過することから、制度の見直しが行われ、2015年1月1日以降に生まれた赤ちゃんから補償対象基準等が変更になりました。

(補償対象基準)

  1. 出生体重の基準:2,000g以上から1,400g以上へ
  2. 在胎週数の基準:33週以上から32週以上へ
  3. 低酸素状況を示す所定の要件の見直し

(掛金)1分娩あたり3万円から1万6,000円へ
※掛金相当分が加算されている出産育児一時金の総額については、42万円から変更はありません。

2022年制度改定

2020年に制度の見直しに関する検討会が行われ、2022年1月1日以降に生まれた赤ちゃんから補償対象基準等が変更されることになりました。

(補償対象基準)

  1. 低酸素状況を要件としている個別審査を廃止し、一般審査に統合して「在胎週数が28週以上であること」へ(また、出生体重に関わりません。)

(掛金)1分娩あたり1万6,000円から1万2,000円へ
※掛金相当分が加算されている出産育児一時金の総額については、42万円から変更はありません。

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補償の対象となるのは?補償額は?

運営組織である公益財団法人日本医療機能評価機構によって、下記の基準をすべて満たしているとして「補償対象」と認定された場合に、定められた補償金がお子さんとそのご家族に支払われます。

補償対象基準

「2009年1月1日以降に、同制度に加入する分娩機関において誕生」し、次の1~3の基準をすべて満たす子ども(ただし、生後6か月未満で亡くなった場合は対象外)

【2009年1月から2014年12月までに生まれた場合】

(2014年12月31日までに出生したお子さんの補償申請受付は終了しました。)

【2015年1月から2021年12月までに生まれた場合】

  1. 出生体重が1,400g以上かつ妊娠32週以上で誕生、または妊娠28週以上で低酸素状況を示す所定の要件を満たして誕生
  2. 先天性や新生児期の要因によらない脳性まひであること
  3. 重度の脳性まひであること(身体障害者障害程度等級1、2級相当)

【2022年1月以降に生まれた場合】

  1. 妊娠28週以上で誕生
  2. 先天性や新生児期の要因によらない脳性まひであること
  3. 重度の脳性まひであること(身体障害者障害程度等級1、2級相当)

※お産に異常がなくても、後日上記の基準を満たす場合は補償対象となる場合があります。詳しくは産科医療補償制度専用コールセンターまでお問い合わせください。

補償対象額

総額 3,000万円
(内訳)一時金600万円+分割金2,400万円(毎年120万円×20年間)

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実際に補償を受けるには?

お産をされる分娩機関が制度に加入していることが前提ですので確認をしてください。加入している分娩機関では、「産科医療補償制度」のシンボルマーク(下図)を掲示しているほか、公益財団法人日本医療機能評価機構のウェブサイトでも調べることができます。

「産科医療補償制度」のマーク
「産科医療補償制度」のマーク

該当する分娩機関では、制度の対象となることを示す「登録証」(下図)が交付されます。こちらは、補償金請求の手続きにおいて必要書類となりますので、出産後も母子手帳にはさみこむなどして、大切に保管してください。

なお、分娩機関から妊娠22週目ごろ(機関により多少前後)に交付されます。

産科医療補償制度 登録証(サンプル)
産科医療補償制度 登録証(サンプル)

実際に、補償を受けるために保護者の方が行う必要のある手続きは主に次のとおりです。

  1. 脳性まひに関する専門的知識を有する医師(※1)による診断書(産科医療補償制度専用)を取得
  2. 上記の診断書や補償認定依頼書などの必要書類(※2)をそろえ、お産をした分娩機関へ提出し、補償認定を申請

※1 脳性まひに関する専門的知識を有する医師とは、身体障害者福祉法第15条第1項の規定にもとづく障害区分「肢体不自由」の認定に係る小児の診療等を専門分野とする医師または日本小児神経学会の定める小児神経専門医の認定を受けた医師。

※2 必要書類についてはこちら。

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申請期限があります

補償申請できる期間は、原則として脳性まひの正確な診断が可能な満1歳の誕生日から満5歳の誕生日までです(ただし、診断が可能ならば、生後6か月から申請できる場合もあります)。

制度が改定された2022年に生まれたお子さんの場合、2027年の誕生日が申請期限です。その日を過ぎると、補償申請ができなくなってしまいます。なお、申請手続を完了するまでには3~4か月程度を要するため、該当すると思われるお子さんがいる方は、お早めに補償申請の手続きを進めてください。(下図参照)

誕生年別の申請可能期間早見表
誕生年別の申請可能期間早見表

なお、補償対象と認定された子どもの保護者を対象に行ったアンケート調査(平成24年10月実施)によると、「(この制度があって)よかったと思う」と回答された方が9割にも達しており、その主な理由としては「補償金を受け取り、看護・介護に関する経済的負担が軽減した」「今後の産科医療向上につながる」などが挙がっています。

産科医療補償制度があってよかったと思う割合(N=225)
「産科医療補償制度があってよかったと思う割合」の円グラフ
出典元:公益財団法人 日本医療機能評価機構

同制度についてさらに詳しく知りたい方は、厚生労働省のホームページをご覧いただくか、公益財団法人日本医療機能評価機構(産科医療補償制度専用コールセンター)までお問い合わせください。

産科医療補償制度についてのお問い合わせ

公益財団法人日本医療機能評価機構

◆産科医療補償制度専用コールセンター

【電話】
フリーダイヤル0120-330-637

【受付時間】
午前9時から午後5時まで(土日祝日・年末年始を除く)

(取材協力:厚生労働省 文責:政府広報オンライン)

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