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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和3年(2021年)6月6日放送

青木源太・足立梨花 Sunday Collection

間違った情報を信じないで! 大麻は危険なドラッグです(文字で読む)

ゲスト
  • 厚生労働省 医薬・生活衛生局
    監視指導・麻薬対策課 薬物取締調整官
    小牟田 竜一

大麻は他人事、自分には関係ない、などと思っていませんか。もしかしたら、あなたの身近な場所まで迫っているかもしれません。今回は、「間違った情報を信じないで! 大麻は危険なドラッグです」というテーマで深掘りしました。

青木
足立さんは、大麻についてどのような印象がありますか。
足立
危険なものだから、絶対に使ってはいけないと思うのと、大麻を使用した疑いで、ニュースで報道されるというイメージが強いですね。
青木
日本では、大麻の栽培や所持にはそれぞれ免許が必要で、それらを無免許で行うことは、法律で禁止されています。ところが、ここ数年、大麻による検挙者が急増しています。2020年の大麻の検挙者数の速報値は、過去最多の5,273人。そのうち、3,453人が30歳未満の若者で、これも過去最多です。さらに、20歳未満となると、6年前の10倍以上となる899人が検挙されています。6年前には、小学生が大麻を使ったという驚きのニュースもありました。
足立
これは検挙された人だけの数字ですよね。捕まっていない人もいるわけですから、大麻を使用している人は、もっとたくさんいる可能性があるということですよね。法律で禁止されていることなのに、どうして使ってしまう人がこんなにもいるのか、気になりますね。
青木
そうしたことも含めて、大麻の乱用を深掘りしていきましょう。厚生労働省監視指導・麻薬対策課薬物取締調整官の小牟田竜一さんです。若者の大麻による検挙者が急増していますが、なぜ、このような状況になっているのかご説明いただけますか。
小牟田
主に、三つの要因が考えられます。一つ目が「大麻について間違った情報や知識が氾濫していること」、二つ目が「大麻製品が次々と形を変えていること」、そして、三つ目が「大麻が手に入る環境が身近になったこと」です。
足立
大麻製品が次々と形を変えているというのは、怖いですね。
青木
まず、「大麻について間違った情報や知識が氾濫している」という点ですが、これはインターネットなどで、デマが氾濫しているということですよね。足立さん、こうした話、目にしたことはありませんか。
足立
大麻は認められている国もあるから、何で日本では使えないのかという意見をSNSで見かけたことはあります。
青木
「大麻は身体への害がない。依存性がない」というのは大きな間違いなんです。大麻は有害です。
小牟田
大麻を使用すると、大麻の花や葉に含まれる成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が、脳や身体に様々な悪影響を引き起こします。
青木
これが大変恐ろしいのです。知覚の変化:時間や空間の感覚がゆがむ、学習能力の低下:記憶が妨げられる、運動失調:瞬時の反応が遅れる、これは、交通事故の増加にもつながります。精神障害:統合失調症や鬱病を発症しやすくなる、IQ知能指数の低下:記憶や情報処理速度が下がる、薬物依存:大麻への欲求が抑えられなくなる、そして、だんだんと薬が効かなくなってきて、使用する量や回数が増えていき、自分の意思ではやめられなくなるんです。
小牟田
こうした大麻の悪影響は、特に、成長期にある若者の身体に対して強く出ることも分かっています。大麻にむしばまれた身体は、もう元には戻りません。
青木
「使用を認めている国があるから、大麻は安全」という情報、これも間違いですよね。
小牟田
薬物を取り巻く環境は、日本と海外では大きく違います。法律などの規則は、それぞれの国の事情や背景を基に作られています。「海外で認められているから安全」というのは、間違った解釈です。「海外で認められていること」と「安全であること」は、別問題です。
青木
大麻の所持や使用が犯罪にならない国や地域であっても、大麻の有害性の影響を大きく受ける、未成年者の所持や使用は禁じられています。
足立
未成年者は身体への害を受けやすいというのは、海外でも知られていることなんですね。間違った情報に流されず、正しい知識を持って判断しなければいけませんね。
青木
では、二つ目の「大麻製品が次々と形を変えている」という点ですが、足立さん、大麻というと、どんな形状のものを想像しますか。
足立
映像作品などで見る限り、粉々の葉っぱが小さなビニール袋に入っているイメージです。
青木
そうですよね。ただ近頃は、「大麻リキッド」「大麻ワックス」「大麻クッキー」「大麻チョコレート」と、様々な加工品が出回っているんです。
小牟田
近頃は、そうした新しいタイプの加工品の摘発も増えています。大麻リキッドや大麻ワックスは、有害成分のTHCの濃度も高くなっています。また、海外でお土産として売られているクッキーやチョコレート、キャンディなどの中に大麻が含まれていることがあります。過去に、誤って口にして、体調不良で救急搬送された事例も発生しています。
足立
大麻が入っていると知らなかったら、食べてしまいそうです。
小牟田
こうしたものは、包装紙にアルファベットで「HEMP」(ヘンプ)の文字や、大麻の葉のイラストが書かれている場合があるので、間違って口にしないよう、よく確認してください。
青木
そうしたものが日本に入って来ないように、取締りも強化しているんですか。
小牟田
もちろん取締りも強化していますが、密輸の手口も巧妙になっているという現状もあります。
青木
私たちは、大麻を自分の身近に来させないよう、十分に注意することが必要ですね。若者の大麻検挙者が急増している三つ目の要因の「大麻が手に入る環境が身近にある」ですが、これはやはりSNSですよね。
小牟田
そうですね。SNSでは、大麻を意味する隠語が使われ、大麻の購入を促す内容が多く投稿されています。実際、未成年の学生がSNSを通じて売人から大麻を購入したという事件が、複数報告されています。
青木
2019年に、国立精神・神経医療研究センターが行った「薬物使用に関する全国住民調査」によると、10代のおよそ6人に1人、20代のおよそ4人に1人が、違法薬物について「なんとか手に入る」又は「簡単に手に入る」と答えています。
足立
大麻や薬物などの問題は、思っているより身近なところにあるんですね。若者が悪いことだと知りながら大麻を使ってしまうのは、やはり好奇心ですか。
小牟田
そうですね。若者の場合は、「好奇心」「興味本位」が動機としては最も多く、次に「その場の雰囲気」が多いです。誤った情報が氾濫していることもあって、大麻を使うことへの恐怖心がなく、軽い気持ちで始める場合がほとんどです。このように、1回だけなら大丈夫と思って大麻を使ってしまうケースが後を絶ちませんが、1回だけも乱用です。身体への恐ろしい影響が現れる危険があります。
青木
身体への影響も、もちろんありますし、社会生活への影響も出ますよね。昨年は、コロナ禍で大学の運動部の学生が活動できず、「暇だったから」という理由で、大麻を使用したケースが複数ありました。
足立
軽い感覚で大麻を使ってしまうんですね。驚きです。
青木
考えられないですが、若い人が集まると、軽い気持ちがどんどん膨れ上がっていったり、友達も使っているから、などという感覚になるのかもしれないですね。しかし、大麻はそんなに甘いものではありません。
小牟田
法務省が発表した、令和2年度版犯罪白書によると、覚醒剤取締法違反による受刑者を対象とした調査の結果、30歳未満の受刑者では、 最初に乱用した薬物が「大麻」と答えた人の割合が最も多くなっています。
青木
軽い気持ちで大麻に手を出したことがきっかけで、覚醒剤などの薬物まで手を出し、気付いた時には、薬物から抜け出せなくなっていた、といった人が多くいるということですよね。
足立
でも、若者は、大麻を使ってしまう怖さよりも、その場の雰囲気を壊すことの方が怖かったり、友達から誘われたら「嫌われたくない」「仲間外れにされたくない」という気持ちがあったりして、断れないのかもしれないですよね。
小牟田
友達から「1回だけなら平気」「みんなやってるよ」などと甘い言葉で誘われても、勇気を持って断ってください。
青木
断る時は、「そういうの嫌いだから」や、「本当の友達なら薬物を薦めたりしないよ」などと、きっぱり断ることが大切なんです。
足立
きっぱり断らないといけないことは分かっていても、やはり、勇気がなかなか持てない場合は、どうしたらよいですか。
小牟田
言葉できっぱりと断れないのであれば、「ちょっと用事を思い出した」と言って、その場をすぐに立ち去ってください。
足立
その場にいないで、どこかに行けばよいのですね。
青木
立ち去って時間を稼いで、その間に、信頼できる人や専門の窓口に相談してしてほしいですね。
小牟田
そうですね。相談窓口は、全国にありますので。
青木
「厚生労働省薬物相談」で検索すると全国の「薬物乱用防止相談窓口一覧」がすぐに見つかります。また、毎年5月1日から6月30日までの2か月間は、「不正大麻・けし撲滅運動」を実施しています。もし、不正栽培や自生している大麻やけしを発見したら、最寄りの保健所、警察に連絡してください。
小牟田
大麻は、脳や身体に悪影響を及ぼす危険な薬物です。あなたを大麻の誘惑から守れるのは、あなただけです。大麻による悲しい未来は、正しい知識と判断で避けられます。どうか自分を大切にしてください。
足立
今日の話を聞いて、驚きの連続でしたが、一番印象に残ったのは、20歳未満の大麻の検挙者数が899人もいることです。若者が大麻を手に入れられる環境が身近にあるということ、そして若者が大麻に手を出してしまうこと、いろんな驚きがありました。
青木
私が一番印象に残ったのは、大麻製品が次々と形を変えていることでした。本当に気を付けておかないと、気付かないうちに身近なところにきているなという印象がありました。

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