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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和3年(2021年)5月30日放送

青木源太・足立梨花 Sunday Collection

わかりやすく変わりました! 新たな避難情報(文字で読む)

ゲスト
  • 内閣府 政策統括官(防災担当)付
    参事官(調査・企画担当)付 風水害対策調整官
    菅 良一

大雨などの災害時、自分の命を守るためにも、避難するタイミングや方法を改めて確認することが大切です。今回は、「わかりやすく変わりました! 新たな避難情報」というテーマで深掘りしました。

青木
6月と言えば梅雨、本格的な雨のシーズンです。例年、この頃から自然災害が増え、昨年は、「令和2年7月豪雨」が発生。広い範囲で大雨が降り、熊本県を中心に各地で大きな被害が生じました。こうした自然現象によって何らかの災害が想定される時、住民に避難を促すために発令されるのが「避難情報」です。
足立
大雨注意報や大雨警報は、ニュースで時々、目にします。
青木
注意報や警報は、気象庁が発表するもので、避難情報は、気象庁の発表などを基に市区町村が発令するものです。住民の取るべき行動を伝える避難情報は、警戒レベル3以上のタイミングで発令されます。
足立
警戒レベルとはどういうものですか?
青木
警戒レベルとは、災害の危険度を5段階で表す指標です。警戒レベル1は、気象状況悪化のおそれがある状態。警戒レベル2は、気象状況が悪化した状態。この二つは、気象庁が発表します。警戒レベル3は、災害のおそれがある状態。警戒レベル4は、災害のおそれが高い状態。警戒レベル5は、災害が既に発生、または発生が切迫している状態。この三つは、避難行動に関わることなので、市区町村が発令します。
足立
この警戒レベル3以上のタイミングで、避難情報、つまり避難の呼び掛けが行われるんですね。
青木
そうなんです。実は、この避難情報が、5月20日から新しくなり、より分かりやすく進化したんです。
青木
そこで、ここからは、スペシャリストにも加わっていただきましょう。内閣府防災担当 風水害対策調整官の菅良一さんです。菅さんに詳しく伺う前に、足立さん、「避難勧告」と「避難指示」、この違いが分かりますか?それぞれ、どんな行動が私たち住民に求められていると思いますか?
足立
いまいち分からないですが、同じタイミングで出ているイメージがありました。
青木
これまでの避難情報で、「避難勧告」は、「避難開始のタイミングであり、速やかに避難すること」を求めていました。そして、「避難指示」は、「避難を開始すべきタイミングを過ぎており、身の安全に配慮しつつ、速やかに避難すること」を求めていました。
足立
微妙な違いですが、どちらも避難をするのは一緒ですよね?
青木
そうなんです。「避難勧告」と「避難指示」は、意味が似通っている上に、警戒レベル4の時にそれぞれ別のものとして発令されていて、分かりにくかったんです。
足立
つまり、警戒レベル4の中に、住民の取るべき行動が2段階存在していたんですね。それはちょっと分かりにくいですね。
青木
実際、内閣府が、令和元年の台風で被害が生じた市町村の住民に、アンケートを行ったところ、どちらも正しく理解していた人は、およそ18パーセントでした。
足立
10人中2人もいない数字ですね。命に関わる大切なことなのに、少ないですね。
青木
そこで、避難情報を抜本的に見直したんですよね。
はい。「避難勧告」と「避難指示」、この二つの違いが分かりにくいということや、多くの人が「避難指示」まで避難しないという課題があったことから、避難情報の根拠となる災害対策基本法が改正されました。5月20日からは、「避難勧告」は廃止となり、警戒レベル4は「避難指示」に一本化されます。
青木
この改正は、昭和36年に災害対策基本法が施行されて以来、実に60年ぶりのことなんだそうです。新しい避難情報では、警戒レベル4だけでなく、警戒レベル3と5についても見直しなどが行われているので、改めて、新しい避難情報がどういったものなのか、教えてください。まず、警戒レベル3の時に発令される新しい避難情報は、どういったものですか?
警戒レベル3で発令されるのは「高齢者等避難」です。これまでは、「避難準備・高齢者等避難開始」という長い名称が使われていたので、分かりやすくなったと思います。これが発令されたら、避難に時間のかかる高齢者や障害のある方、その支援者の方は、危険な場所から避難してください。
青木
高齢者や障害のある方以外も、必要に応じて普段の行動を見合わせたり、避難の準備をしたり、危険を感じる場合は、自主的に避難するタイミングです。では、警戒レベル4を教えてください。
警戒レベル4で発令されるのは、「避難指示」です。これが発令されたら、危険な場所から全員避難してください。
青木
では、警戒レベル5はどうなりますか?
発令されるのは「緊急安全確保」です。これが発令されたら、すでに避難場所に安全に行くことができず、命が危険な状況かもしれませんので、直ちに自宅などで、上の階に行ったり、あるいは崖から離れた部屋へ移動するなど、少しでも、安全確保を行ってください。
青木
この警戒レベル5の「緊急安全確保」ですが、市区町村が災害の状況を確実に把握できるものではないなどの理由から、発令されない場合もあります。大雨などのときは、警戒レベル5を待つことなく、警戒レベル4までに必ず避難してください。
足立
まとめると、新しい避難情報は、「高齢者等避難」、「避難指示」、「緊急安全確保」、の三つ。そして、「避難指示」の時に、危険な場所から全員避難する、ですね。
青木
そのとおりです。さて、ここからは、改めて避難について深掘りしていきます。一口に避難と言っても、その行動は様々ですよね。
例を四つ挙げると、一つ目は、小中学校や公民館など、行政が指定した避難場所への立退き避難。二つ目は、安全な親戚・知人の家への立退き避難。三つ目は、安全なホテル・旅館への立退き避難。そして四つ目は、自宅などでの屋内安全確保です。コロナ禍でも、災害時には危険な場所にいる人は避難することが原則です。
青木
立退き避難というのは、家などから離れて避難することを言います。多くの方が思い付くのは、行政が指定した小中学校や公民館だと思いますが、避難先はそれだけではないということですね。
行政が指定した避難場所は混み合う可能性も考えられますので、親戚や知人の家が安全な場所にある場合は、そちらへ避難することも、選択肢の一つとして考えていただければと思います。
青木
安全なホテル・旅館への避難というのも同じですよね。
もちろん、ホテルや旅館は、宿泊料や事前予約が必要ですが、そちらが安全な場所にあるのであれば、そこに避難することも選択肢の一つになります。
足立
コロナ禍の今、特に注意すべきことはありますか?
コロナ禍であっても、浸水や土砂崩れの危険性がある場合は、自宅の外に避難することが大事です。行政が指定した避難場所へ避難する場合、マスク、消毒液、体温計、スリッパなどをできるだけ持参してください。現場で不足している可能性があります。
青木
災害の時の、避難バッグなどを準備している方は、マスクなども入れておくことが大事ですね。では、四つ目の「屋内安全確保」は、どういうことでしょうか。
「屋内安全確保」は、三つ条件があります。一つ目は、洪水で家ごと流されてしまうような危険がない。二つ目が、浸水の危険がない高い建物に住んでいる。三つ目は、水や食料などの備えが十分にあること。こうした場合に、屋内にとどまり安全を確保することです。
青木
周りが浸水した場合、電気やガス、水道が使えなくなる場合もあるので、本当に自宅にとどまってよいか、しっかりと確認・判断することが大切ですね。
そのとおりです。また、車で避難する人もいますが、大雨のときは、車での移動であっても危険です。やむを得ず、車中泊をする場合は、浸水しないよう周囲の状況などを十分に確認してください。
足立
普段からハザードマップを見ておくことも大事ですよね。ハザードマップは、市区町村のホームページでも公開されていますし、公共施設などにも置いてあるので、こういう災害が起きたときにどのような行動を取るべきか、日頃から考えておくことが大事ですね。
5月20日から、新しい避難情報の運用が始まりました。すでに多くの地域で梅雨入りしていますので、今一度、新しい避難情報を確認していただき、もしもの時にどう行動すればよいのかなど、御家族や地域の皆さんで話し合っていただければと思います。
足立
警戒レベル4が「避難指示」に一本化されたというのは、みんなが知っておいた方がよいことですね。危険な場所から全員が避難しないといけないということを、頭の片隅にちゃんと残しておかないといけないと思いました。
青木
私が印象に残ったのは、「屋内安全確保」という言葉です。洪水で家ごと流される危険性がない、洪水の危険がない高い建物に住んでいる、水や食料などの備えが十分にある、こうした場合は、今いる屋内にとどまって安全を確保すること、これも一つの避難ということですよね。
足立
状況に合わせた行動が大事ですね。

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