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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和3年(2021年)5月23日放送

青木源太・足立梨花 Sunday Collection

その行動、大丈夫? 目指そう!海ごみゼロ(文字で読む)

ゲスト
  • 環境省 水・大気環境局 水環境課
    海洋環境室長
    山下 信

なかなか減ることのない「海ごみ」は、私たちの生活圏から発生しています。今回は、「その行動、大丈夫? 目指そう!海ごみゼロ」というテーマで深掘りしました。

青木
足立さんは、海に面した三重県出身ですから、海ごみ問題は身近じゃないですか?
足立
そうなんです。海岸漂着物がとても多くて、子供の頃に海ごみを減らす活動を行っていたことがありました。伊勢湾に漂着するペットボトルや流木は、なかなか減らないんですよね。
青木
海ごみは、船舶航行への障害にもなるんです。私は一級小型船舶の免許を持っているのですが、海岸に流れ着くごみはもちろん、沖に出て、何か浮いているかなと思ったら、ごみだったということが、結構あるんです。海はつながっていますから、日本に海外のごみが流れ着くこともありますし、逆の場合もあるわけです。海に浮かんでいたり、海底に沈んでいたり、海岸に漂着していたりするごみ、いわゆる「海ごみ」は、世界中で問題になっています。今なお増え続けていて、2050年には、海ごみの量が海の魚の量を超えるとも言われています。
足立
早くどうにかしなくてはいけませんね。
青木
そこで、改めて海ごみについて教えていただいて、私たちがどんなことに気を付ければよいのかなど、スペシャリストに話を伺っていきましょう。環境省海洋環境室長の山下信さんです。海ごみ問題、なかなか歯止めが掛かりませんね。
山下
海の近くに住んでいる方や、漁師さんのように海で働く方、船やサーフィンといった海のレジャーを楽しむ方など、海と接点のある方は、海ごみに高い意識をお持ちの方が多いと思います。逆に、日常生活で海と接点のない方は、自分とは関係がないと考える方が多いと思います。これが、海ごみ問題が改善に向かいにくい理由の一つになっています。
足立
海ごみは、様々なところに悪影響がありそうですね。
山下
そうですね。船の航行への障害だけでなく、観光業、漁業などの仕事、沿岸地域に住んでいる方の生活、そして、生態系を含めた海の環境など、各方面に様々な影響があります。
足立
日本にたどり着く海ごみは、どんなものが多いのでしょうか?
山下
やはり、プラスチックごみが多いです。
青木
ペットボトルのキャップやボトル、プラスチック製の食品容器・食器などですね。足立さんも、ポリ袋が絡みついて思うように泳げないウミガメの映像や、打ち上げられたクジラの胃の中からプラスチックごみが大量に出てきたというニュースを、見たことはありませんか?
足立
見たことがあります。
山下
プラスチックは、軽くて丈夫な上に、リサイクルにも適した本来“環境に優しい素材”です。でも、適切に処理されないと、ごみになって環境に悪影響を及ぼしてしまいます。 近年は、特にマイクロプラスチックが問題視されています。
青木
マイクロプラスチックとは5mm以下の微細なプラスチックごみのことで、海のプラスチックごみが、紫外線や波などの影響で、細かく砕けて発生します。このマイクロプラスチックを魚などが食べてしまい、体内に蓄積することも懸念されています。
山下
しかも、世界における海のプラスチックごみのおよそ8割は、人々が暮らす町から出ているんです。
青木
海ごみだけど、陸上から出ているんです。町から出たごみが風に舞い、川を流れて海にたどり着き、そこでまた海流に乗って世界の海を漂い、マイクロプラスチックという海ごみになってしまうんですよね。海のプラスチックごみの発生源は、不法投棄やポイ捨てだけではありません。実は“意図しない散乱”つまり、“私たちが意識しないうちに撒き散らしてしまっている”という場合もあるんです。
山下
海のプラスチックごみが発生する要因には、私たちが普段の生活でプラスチック製品を使っているうちに意図せず散乱させてしまうケースと、ごみとして捨てる際に散乱させてしまうケースがあります。
青木
例えば、合成繊維の衣服を洗濯する時なども、細かい繊維くずが発生しています。こうしたものが海に流れ着いて、マイクロプラスチックとして世界中の海に浮遊しているんです。
足立
衣服の繊維くずも、プラスチックなんですか?
山下
そうですね。ポリエステルやナイロン、アクリルなどはプラスチックと同じ原料からできているので、その繊維くずが海に流れ着くと、マイクロプラスチックになってしまいます。
足立
合成繊維の洋服はたくさん持っているし、洗濯もしていますね。こうやって、思わぬところからマイクロプラスチックが発生しているんですね。では、海ごみを減らすためには、私たちはどうしたらよいですか?
山下
まず、プラスチック製品を適切に扱っていただくことが大切です。多くのプラスチック製品はリサイクルできますから、お住まいの自治体で決められたとおり、きちんと分別して捨てるようにしてください。
青木
ごみ袋を出す際は中身が散乱しないよう、しっかりと口を結ぶこと、カラスが多い地域では、ネットを掛けて、カラスに突かれないようにすることなど、工夫してもらえるとよいですね。
足立
基本的なことですけど、その基本が大事なんですね。
青木
ちなみに、飲料の自動販売機の横に、空容器専用のリサイクルボックスが置かれていますけど、あのボックスに時々、ほかのごみが詰まっているのを見たことありませんか?あのリサイクルボックスへの異物混入率は、なんと、31パーセントだそうです。
足立
ペットボトルを入れるボックスなのに、紙パックが入っていたりしますね。
青木
リサイクルボックスであって、ごみ箱ではないのだけど、ペットボトル以外の物も入れてしまう方もいるんですね。異物の中で最も多いのは、たばこの吸い殻やライターなどで、空の弁当箱やレジ袋なども捨てられているそうです。異物が多いことで、ペットボトルなどが入れられず、リサイクルボックスの横に置かれてしまうというようなことが、散乱の原因にもなってしまいます。ごみ箱がなければ、ごみは持ち帰りましょう。
足立
ほかにはどんな点に注意したらよいですか?
山下
庭やベランダで、プランターなどのプラスチック製品を使用する際は、風で飛ばされないように管理してください。
青木
プランターに限らず、風で飛ばされたプラスチック製品が、やがて海のごみになる。このことを、一人一人が想像して行動に移すことができれば、海ごみを減らすことができます。ちなみに、不織布のマスクも、原料はプラスチックと同じなので、うっかり落としたものを放置して、海ごみにしないように心掛けたいですね。
足立
不織布マスクもプラスチックと同じ原料でできているんですね。
山下
実は、そうしたことをもっと身近に感じていただけるように、毎年、「海ごみゼロウィーク」として、全国一斉の清掃キャンペーンを実施しています。このキャンペーンは、海や川などで、青いTシャツや青いタオルなど、青色のアイテムを身に付けて、オリジナルごみ袋でごみを拾う活動です。青は、きれいな海のイメージカラーです。
青木
今年度は、春と秋の2回実施し、春の海ごみゼロウィークは5月30日、ごみゼロの日から6月5日の環境の日を経て、6月8日の世界海洋デーまでの、10日間です。2019年は、全国およそ1500か所で、およそ43万人が参加し、20万6000袋のごみが回収されました。1袋の高さを30センチとすると、62キロメートルに達し、東京タワー186本分にもなるそうです。
足立
想像できない量ですね。
青木
20万6000袋のごみが回収されたことは素晴らしいですが、逆に言えば、それだけ海ごみがあったということですよね。
山下
環境省では、今年も、コロナ感染予防対策を徹底した上で、個人、団体、企業、自治体等の皆さんに、キャンペーンへの参加を呼び掛けています。詳しくは、海ごみゼロウィークのホームページをご覧ください。地域によっては、一般参加を受け付けている清掃活動もあります。
青木
また、こうしたキャンペーンに直接参加できなくてもごみを出さない、ごみを捨てない、ごみを拾う、という行動は、身近な場所で、今すぐできることですよね。
足立
私たちの心掛けで、もっともっと減っていくということですね。
青木
やはり、故郷の海は綺麗であって欲しいです。
山下
一人一人の行動が、海の未来を守ることにつながります。今こそ行動を起こし、日本から世界へ、海の未来を変える挑戦を実現させていきましょう。
足立
海ごみについて、今回の放送をきっかけに皆さんに知って欲しいなと思いました。春の海ごみゼロウィークが5月30日から始まりますが、皆さんに、今、何がどのようになっているのか、見てほしいと思いました。
青木
私が今回印象に残ったのは、「意図しない散乱」です。普通に生活している中で、もしかしたら海ごみ、海洋プラスチックを発生させてしまっているかもしれないということを、意識したいと思いました。
足立
意外なもの、意外な方法で、海ごみを発生させてしまっていることがありますからね。
青木
ごみ袋の口をしっかり閉めたり、カラスなどに突かれたりしないようにするなど、日常のちょっとした心掛けで変わっていくんだなと思いました。

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