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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和3年(2021年)4月4日放送

青木源太・足立梨花 Sunday Collection

みんなで支え合う介護の世界(文字で読む)

ゲスト
  • 厚生労働省 老健局 調整官
    日名子 まき

“介護”と聞くと、どんなイメージがありますか?今後、ますます65歳以上の高齢者が増えていく中、介護現場や介護サービスは今、様々な進化を遂げています。そこで今回は、「みんなで支え合う介護の世界」というテーマでお話しました。

青木
足立さんの周りで“介護”の話題が出ることはありますか?
足立
正直、まだないです。
青木
若い方が介護のことを自分のこととして考えるのは難しいと思います。日本は超高齢社会と言われていますが、65歳以上の高齢者の割合は年々増えていて、2025年、あと4年後には、およそ3人に1人が65歳以上になります。
足立
若い世代も、自分に関係ないと思わず、考えないといけない時代になっているということですね。
青木
そうなんです。こうした実情もあって、日本には介護保険制度があるんです。介護保険制度、足立さんも聞いたことはありますか?
足立
聞いたことはあるけれど、詳しくは知らないです。
青木
介護保険制度とは、全国の市区町村が運営する公的な保険で、介護が必要となった高齢者やその家族を社会全体で支えることなどを目的に2000年に始まりました。私たちはみんな健康保険に加入していますが、40歳になると介護保険にも加入して、健康保険料と一緒に介護保険料も納めることになります。この制度によって、自分に介護が必要になったとき、様々な介護サービスが受けられるんです。
足立
介護サービスって、例えばどんなことがあるんですか?
青木
ホームヘルパーさんによる訪問介護や、デイサービスなどの通い、介護施設への入所、車椅子やベッドのレンタルなど様々です。お住まいの市区町村で認定を受けた上で、要介護度に応じて必要なサービスを受けられます。料金の自己負担割合は、1割から3割までに抑えられます。
足立
これは、心強い支えになりますね。
青木
介護サービスの利用者は、制度が始まってからこの20年間で3倍以上に増え、多くの利用者やそのご家族の助けになっています。この介護保険制度は3年ごとに課題を踏まえて改正が行われています。世の中の変化に合わせて、そして未来も見据えて、ということです。さて、介護保険制度のほかにも、介護の世界を深掘りしていきましょう。今日のスペシャリストは、厚生労働省 老健局の日名子まきさんです。さて、これから先、介護の世界が抱える課題は深刻なんですよね。
日名子
はい。まず、2025年にはいわゆる団塊の世代が75歳以上となり、以降も介護のニーズは大きく増加していくことが見込まれます。一方で、介護の現場を担うことが期待される若年世代の人口は、急激に減り始めます。2025年以降も介護サービスをしっかりと高齢者に提供していけるよう、制度や体制を整えていくことが大切で、現在、それに向けた様々な取組を進めています。その中から、まず「通いの場」の充実について、紹介します。
青木
通いの場とは、地域の高齢者が定期的に集まり、体操やゲーム、趣味やお茶会など、様々なアクティビティを通じて交流を楽しむ場のことです。2019年には全国でおよそ12万箇所に広がっているんです。
日名子
通いの場は生涯、元気に生き生きと暮らすための〝介護予防″を目的として全国で展開されている取組です。
足立
介護の予防、ですか。
日名子
はい。交流や活動を通じて、高齢者の皆さんに楽しく健康づくりを進めていただこうというものです。通いの場づくりは、地域の皆さんを巻き込んで、住民主体で取り組んでいただいています。これという決まった形はなく、その活動は多種多様です。
青木
みんなで集まって体操をしたり、お茶会をしたりという活動のほか、最近は、特徴あるバラエティに富んだ通いの場も増えているということで、ちょっと調べてみたんですけど、無料送迎サービス付きで天然温泉を楽しむ通いの場。さらに、共同菜園で野菜作りをして、収穫した野菜を子供食堂に提供し地域貢献もできる通いの場。
足立
地元の方と交流できてすごく良いですが、でも、今はコロナのこともあって、なかなか集まれないのではないですか?
日名子
そうですね。でも、高齢者は外出自粛が続くと、閉じこもりや健康への影響も心配です。そのため、通いの場の中には、感染防止に配慮しながら活動を実施したり、ウェブ会議システムやビデオメッセージを活用するなど工夫しながら、取組を続けているところもあります。また、通いの場に集まれない状況でも、スマートフォンを活用しながら運動や健康づくりに取り組める「オンライン通いの場」というアプリケーションもあります。
青木
このアプリでどんなことができるかと言うと…。主なコンテンツは五つ、「自宅でできる体操」「食事管理」「健康チェック」「脳を鍛えるゲーム」そして「おさんぽ」です。「自宅でできる体操」では、自治体が提供するご当地体操動画が900点以上、紹介されています。「おさんぽ」は今いる周辺のお散歩コースを地図上で提案してくれて、お勧めのコースを実際に歩くとポイントが貯まって、ゲーム感覚で楽しめるものになっています。
足立
今、実際にスマートフォンアプリを見ているんですが…、シンプルなデザインなのでご高齢の方でも簡単に操作できそう。
青木
このように通いの場の充実に力を入れている理由は、どういったところにあるんでしょうか?
日名子
通いの場は、体操や趣味活動を行う場というだけでなく、地域の高齢者が集まり交流することで、社会参加や地域づくりにつながる取組として期待されています。人生100年時代を迎えようとする中、国民誰もが、より長く、元気に活躍できるように、そんな思いを込めて、通いの場を始めとする介護予防の取組を推進しています。
青木
通いの場を調べた中には、多世代での交流を行うところもありました。今日の放送を聞いて、コロナが落ち着いたら、一度行ってみたいと感じたシニア世代の方もいらっしゃるのではないでしょうか。お住まいの市区町村に問い合わせてみてください。
足立
周りのシニア世代の方にも、通いの場があることを是非教えてあげてください。
青木
ここからは、介護現場の人手不足を解消するために、どんな取組が進められているのか、お話を伺っていきます。これもまた深刻な課題ですよね。
日名子
はい。今後も高齢化が進み、介護サービスを必要とする人も増えていきます。しかし、介護現場で働くことが期待される若年世代は減っています。そこで進められているのが、“元気な高齢者”に介護現場で活躍していただく「介護助手」の取組です。
青木
介護現場には、介護の専門的な知識・技能や経験が求められる仕事以外にも、ベッドメイキングや食事の配膳、清掃など、様々な業務があります。そこでそうした業務、いわゆる周辺業務を切り分けて、元気な高齢者の方々に担っていただくというわけですよね。
日名子
はい。これにより、介護職員は専門性のある介護の業務に集中できます。そのため、介護サービスの質の向上にもつながります。この取組は三重県発で、今では全国に拡がっています。
青木
足立さんが育った三重県ですね。
足立
すごく誇らしくなりました!
青木
介護施設の利用者、介護職員、やりがいを求める高齢者、それぞれにとって望ましい取組が進められているというわけですね。このほかにも、革新的な業務の効率化も進められているそうですね。
日名子
はい。介護の現場というとアナログなイメージが先行するかもしれません。最近は、見守りセンサーや装着型パワーアシストなど、ICT、いわゆる情報通信機器などテクノロジーを活用して、介護の質を維持しながら、介護職員の方々の負担を軽くする取組も積極的に行われています。
青木
介護職員の方が、タブレットとインカムをつけて業務に当たる施設も増えてきているそうですよ。
足立
介護の現場というと、大変というイメージもありましたけど、最新の技術を取り入れていたら、興味を持つ若い働き手も増えてくるんじゃないですか?
日名子
そうですね。介護は、大変な仕事ではありますが、高齢者やその家族の生活を支える大切な仕事です。やりがいを感じてこの仕事を選ぶ方がたくさんいますし、今日ご紹介したように、現場も変わってきています。若い人から高齢者まで、広く関心を持っていただき、介護の仕事を担ってもらえればと思っています。介護保険制度が生まれて20年。次の20年先、2040年も見据えて、制度、そして介護現場は進化し続けています。今日は通いの場や介護現場への元気な高齢者の参入など新しい動きをお話しましたが、今後は若い人から高齢者まで、地域で暮らす皆さんがつながり、関わっていただくことがますます大切になっていきます。これからも高齢者やその家族に寄り添い、その暮らしを支えていけるよう、皆さんと一緒に取り組んでいければと思います。
足立
通いの場は、小さい頃に実際に体験していて、凄く楽しい思い出だったので、こういう場所がもっと増えればいいなと改めて思いました。
青木
私は、若い方も、元気なおじいちゃんおばあちゃんも、みんなで取り組んでいくことが介護なんだと思いました。

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