音声広報CD「明日への声」トラックナンバー2(HTML版)|令和5年(2023年)6月発行分

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音声広報CD「明日への声」 vol.91(令和5年(2023年)6月発行)

トラックナンバー2

台風や大雨などによる「土砂災害」にご注意ください

(イントロダクション:女性ナレーター)

傾斜が急な山が多い日本にっぽんは、台風や大雨などが引き金となって、がけ崩れや土石流、地すべりなどによる土砂災害が発生しやすい国土環境にあります。土砂災害は一瞬にして甚大な被害をもたらします。土砂災害から尊い命を守るために、一人ひとりが日頃から備えておくことが重要です。そのために知っておくべきポイントを紹介します。

(本文:Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)

Q1:土砂災害は一瞬にして尊い生命や建物などの貴重な財産を奪うなど、甚大な被害をもたらします。土砂災害から身を守るために日頃からしておくべき備えとは、どのようなものがあるのでしょうか?

A1:ご自身の住んでいる場所が「土砂災害警戒区域」などの土砂災害の危険性が高い場所かどうかを必ず確認しておきましょう。都道府県のホームページや国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」などで確認いただけます。
「土砂災害警戒区域」などとされていない地域でも土砂災害は発生する場合があります。付近に傾斜が急な土地や小さな沢がある場合は注意してください。
また、避難の際にどこにどのように逃げるのかを知っておくことが大事です。市町村が作成する土砂災害ハザードマップを利用して、避難場所や避難経路を確認しておきましょう。詳しくはお住まいの市町村へお問い合わせください。

Q2:まずは自分のいる場所が危険な場所にあたるのかどうか、日頃から把握しておくことが大事ですね。台風や大雨の際には、土砂災害の危険性が高まりますよね。どのように注意を向けておけばよいでしょうか?

A2:雨が降り出したら「土砂災害警戒情報」に注意しましょう。土砂災害警戒情報は、命に危険を及ぼす土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況となったときに、都道府県と気象庁が共同で発表する防災情報です。これは、市町村の避難指示の発令判断や住民の自主避難の判断の目安となる情報で、災害の切迫度が高まっていることを示しています。「土砂災害警戒情報」はテレビやラジオなどで報じられます。災害を引き起こすような大雨では停電など不測の事態もありえますから、いざというときのためにも携帯ラジオを用意しておきましょう。

Q3:「土砂災害警戒情報」が発表された地域は、市町村から「避難指示」が出る可能性があるということですね。「土砂災害警戒情報」が発表された場合は、どう行動すべきでしょうか?

A3:「土砂災害警戒情報」は、危険な場所からの避難が必要とされる警戒レベル4相当の情報です。お住まいの地域に「土砂災害警戒情報」が発表されたら、自治体からの警戒レベル4「避難指示」の発令に留意するとともに、避難指示が発令されていなくても、家族や地域の方々に声をかけあい、早めに近くの避難所など、安全な場所に避難しましょう。夜間の避難は危険性が高くなりますので、夜間に大雨が予想される場合には、明るいうちに避難しておきましょう。特に、お年寄りや障害のある方など避難に時間のかかる人は、気象庁が発表する大雨警報の情報、市町村が発令する警戒レベル3「高齢者とう避難」に関する情報を参考にして、移動時間を考え早めに避難することが大事です。
また、強い雨や長雨のときなどは、市町村の防災行政無線・広報車による呼びかけや緊急速報メールなどにも注意してください。

Q4:避難が遅れてしまったり、何らかの事情で避難が難しい方もいるかもしれません。安全と思われる場所までの避難が困難な場合、どのような対応が考えられるでしょうか?

A4:土砂災害の多くは木造の1階で被災しています。どうしても避難場所への避難が困難なときは、次善の策として、近くの頑丈な建物の2階以上に避難するか、それも難しい場合は、がけから離れた部屋や2階など、家の中でより安全な場所に避難しましょう。

Q5:土砂災害というのは、どのようにして発生しているのでしょうか?

A5:土砂災害は主に「がけ崩れ」「地すべり」「土石流」により発生しています。
「がけ崩れ」は斜面の地表に近い部分が、雨や地震などでゆるみ、突然崩れ落ちる現象です。崩れ落ちるまでの時間が短いため、人家の近くで発生すると逃げ遅れる人も多く、死者の割合も高くなっています。「地すべり」は斜面の一部あるいは全部が地下水の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動する現象です。移動する土の量が多いため、発生すると一帯に甚大な被害を及ぼします。そして「土石流」。これは山や川底の石・土砂が長雨や集中豪雨などによって一気に下流へと押し流される現象です。状況にもよりますが、時速20km~40kmという速度で一瞬のうちに人家や畑などを壊滅してしまう場合もあります。

Q6:どれも、一度発生すると甚大な被害をもたらしますね。土砂災害には前兆のようなものがあるのでしょうか?

A6:土砂災害が発生する際、なんらかの前兆現象が現れることがあります。例えば「がけ崩れ」が起きる前には、がけにひび割れができる、がけから小石がパラパラと落ちてくる、がけから水が湧き出るなどの現象が現れます。「地すべり」の場合は、がけや斜面から水が噴き出したり、井戸や沢の水が濁るなどの現象がみられます。「土石流」では、山鳴りや腐った土の匂いがしたり、急に川の水が濁り流木が混ざり始めるなどの現象が現れたりします。もしこれらの前兆現象に気づいたら、土砂災害の可能性を考えて周囲の人に声をかけあい、すぐにその場を離れましょう。

〈エンディング:女性ナレーター〉

土砂災害から身を守るポイントは3つです。
1、 住んでいる場所が「土砂災害警戒区域」かどうかを確認
2、 雨が降り出したら「土砂災害警戒情報」に注意
3、 警戒レベル4で全員避難

普段から、ご自身やご家族、ご近所などの地域の皆さんと一緒に自分の地域の危険な場所を確認したり、避難場所までの経路を歩いてみたり、市町村などが行う土砂災害の避難訓練に参加したりと、万一の事態に備えておきましょう。また、各地には大規模な自然災害の様子や教訓などを後世に伝える「災害伝承碑」や災害に関する言い伝えなどがあります。これらを知ることにより、危険を回避できる場合もありますので、調べてみることも良いでしょう。

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