このページの本文へ移動

トラックナンバー2(HTML版)

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」 vol.84(令和4年(2022年)3月発行)

トラックナンバー2

(タイトル:女性)

通報者を守ります!公益通報者保護制度

(イントロダクション:女性)

リコール隠しや食品偽装など、国民生活の安心・安全を損なうような企業の不祥事が、内部の労働者や取引先などからの通報で明らかになることがあります。こういった正当な行動を取った労働者が、通報された企業から不利益な取扱いを受けることのないようにするために、「公益通報者保護制度」があります。労働者を保護するだけでなく、企業にとっても自浄作用を保つために有用な「公益通報者保護制度」の内容についてご紹介します。

(本文:Q.女性/A.男性)

Q:公益通報というのは何ですか?

A:公益通報とは、労働者が、企業の不正行為を、一定の通報先に通報することをいいます。産地を偽って販売したり、報告義務のある事故が起きたにもかかわらず、担当機関に報告しないなどの不正行為は、内部の労働者などからの通報で明らかになることが少なくありません。

Q:いわゆる内部告発というものですね。企業が隠している不正を明るみにしてくれる行動は、私たちにとってはありがたいですが、通報する本人には非常に勇気が必要な行動ですよね?

A:そうなんです。通報者にとっては、通報したことで企業から解雇などの不利益な扱いを受ける恐れもありますよね。こうした通報者を守るために「公益通報者保護制度」が整備されています。「公益通報者保護制度」は、通報者がどのような内容の通報を行った場合に保護されるのか、どこへ通報を行えば良いのか、ルールを明確にしたものです。
さらに、2022年6月からは法改正により、より通報しやすくなり、通報者が保護されやすくなる新ルールもできますので、それも合わせてご紹介しますね。

Q:お願いします。まず伺いたいのですが、企業など組織の不正を通報した場合、誰でも保護が受けられる仕組みなのでしょうか?

A:通報者が保護を受けるためには、大まかに言うと、通報者、通報先、通報内容、この3つの要件を満たす必要があります。まず、通報者は企業などの労働者であることとされています。

Q:労働者というと、アルバイトなどの立場でも通報者として保護対象になるんですか?

A:アルバイトでも大丈夫です。その企業に勤務する労働者であれば、基本的には、どんな雇用形態であっても通報者の要件を満たしています。労働者とは、正社員、派遣労働者、公務員、アルバイト、パートタイマーなどのほか、取引先の社員やアルバイトなども含まれます。さらに、新ルールでは、退職後1年以内の退職者や役員も、保護の対象となります。

Q:雇用形態に関係なく勤務する労働者全てが対象なのは心強いですね。通報先にも要件があるようですが、どこになるのでしょうか?

A:通報先は、1つ目は「労働者が働いている事業者内部」、2つ目は「省庁、都道府県や市町村など、通報対象事実について行政処分や行政指導などをする権限のある行政機関」、そして、3つ目は「その他の事業者外部で、例えば報道機関や消費者団体、労働組合など」とされています。通報先はこの3つの中から、通報者側で選ぶことができます。

Q:通報内容の要件はどのようなものでしょうか?

A:通報内容が、「対象となる法律に違反する犯罪行為、または最終的に刑罰につながる行為」であれば、保護の対象になります。対象となる法律は、「国民の生命、身体、財産その他の利益の保護にかかわる法律」と定められていて、刑法はもちろん、食品衛生法、金融商品取引法、JAS法など400以上にもわたります。

Q:具体的にはどのような違反の通報が対象になるのでしょうか?

A:人のものを盗んだり、横領するなどの刑法違反のほか、例えば、無許可で産業廃棄物を処分していたり、企業間で価格カルテルを結んでいたりするような犯罪行為などが通報者保護の対象となります。さらに、新ルールの下では、刑事罰が規定されていない法律でも、違反金の納付が命じられる過料の対象となる行為又は最終的に過料の対象となる行為も通報の対象となります。例えば、既に対象法律となっている道路運送車両法では、自動車会社が無資格者による完成検査を行う行為についても、通報者保護の対象になります。

Q:今伺った、通報者、通報先、通報内容の3つの要件を満たしていれば、公益通報者として保護されるということですね。通報者はどのように保護されるのでしょうか?

A:例えば、公益通報を理由として、企業が通報者に対して行った解雇は無効となります。その他、降格、減給、訓告や自宅待機命令、給与上の差別、退職の強要、もっぱら雑務に従事させること、退職金の減額や没収なども通報者の不利益な取扱いとして禁止されています。また、通報者が派遣労働者の場合、派遣契約を解除したり、派遣労働者の交替を求めたりすることはできません。
 さらに新ルールでは、企業が、通報されたことにより損害が生じたと言って、通報者に対して損害賠償を求める裁判などを起こしても、損害賠償が認められないことも明確化されます。

Q:公益通報された企業もいろいろ影響を受けますね。この制度は企業にとってどういう意義があるのでしょうか?

A:はい、企業にも大きな意義があります。仮に、不祥事が発覚すれば、それに伴う被害の補償や社会的信頼の低下など、影響は計り知れません。公益通報者保護制度を活用することで、事業者内部の自浄作用により問題の早期発見や未然防止が期待できます。

Q:公益通報者保護制度は通報者を守る制度であると同時に、事業者を守る制度でもあるんですね。企業側にも求められていることがあるのでしょうか?

A:新ルールでは、企業に対し、内部通報に適切に対応するために、窓口の設置、通報に対する調査、違法行為の是正措置などが義務付けられることとなります。この法的義務は、営利、非営利関係なく、従業員数301名以上であれば対象となります。これに違反した場合、行政措置として、助言、指導、勧告が行われ、勧告に従わない場合は事業者名を公表される可能性があります。

Q:公表されると、事業者の社会的信頼に大きく影響しますし、事業者はしっかりと対応することが求められますね。

A:はい。その他通報窓口や内部調査などを行う担当者などに対して、通報者の氏名など、通報者を特定させる情報を漏らしてはならないとした守秘義務が定められ、違反した者には刑事罰が科せられることになります。

Q:違反した者ということは、担当者個人が罰せられるんですね。担当者は決して通報者の氏名など、通報者を特定させる情報を漏らさないよう、対応に注意しないといけませんね。

(エンディング)

専門の相談員を配置した「公益通報者保護制度相談ダイヤル」では、公益通報者保護制度に関する労働者、事業者、行政機関等からの各種相談を受け付けています。電話番号は03-3507-9262です。お気軽にご利用ください。
その他、消費者庁のウェブサイトでは、公益通報者保護制度についてさらに詳しくご案内しています。「消費者庁 公益通報」で検索してください。


ページトップ
に戻る