音声広報CD「明日への声」トラックナンバー4(HTML版)|令和3年(2021年)9月発行分

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音声広報CD「明日への声」 vol.81(令和3年(2021年)9月発行)

トラックナンバー4

(タイトル:女性)

読書のバリアフリー環境を提供する、サピエと国立国会図書館のネットワーク

(イントロダクション:女性)

視覚障害者を始め、目で文字を読むことが困難な方々が、読書の機会を広げ、さまざまな情報を得る手段として、インターネット上の電子図書館であるサピエや国立国会図書館の視覚障害者等用データ送信サービスがあります。サピエや国立国会図書館にパソコンやスマートフォンでアクセスすると、さまざまな資料や書誌情報が検索でき、点字データやデイジーデータをダウンロードすることができます。また、サピエは、新型コロナウイルス感染症に関するワクチン接種や各種給付金の情報など、視覚障害者の方などに向けた政府の情報発信にも活用されています。
実際にどのようなことができるのか、各サービスの内容をご案内します。

(本文:Q.女性/A.男性)

Q:「サピエ」って何ですか?

A:サピエとは、目が見えない方や見えにくい方、文章を読むのが困難な方、体の障害で本を持てない方や目で文字を追うのが困難な方に対して、様々な図書や雑誌、情報を、音声や点字・電子書籍などのデータで提供するインターネット上の電子図書館です。政府の情報発信にも活用され、例えば、新型コロナウイルス感染症に関する厚生労働省の各種給付金情報のリーフレットが電子書籍としてアップロードされました。メインサービスの「サピエ図書館」のほか、地域に密着した情報や視覚障害関連情報もお届けしています。

Q:「サピエ図書館」では、どのように点字や音声データが利用できるのでしょうか?

A:サピエ図書館は、様々な図書や雑誌などの点字データ約23万件、音声デイジーデータ約10万件を保有しています。個人会員になると、音声対応にもなっているウェブサイトで検索し、読みたい本や資料のデータを自由に選び、パソコンやスマートフォンに無料でダウンロードして、読んだり聴いたりできます。また、近くの点字図書館や公共図書館に貸出しを依頼することもできます。

Q:インターネットなら、どこからでもアクセスすることができて便利ですね!デイジーデータというのはどのようなものなのでしょうか?

A:デイジーとは、誰もが読めるアクセシブルな電子図書の国際標準規格です。音声や文字から構成され、デイジー対応の再生機や、専用ソフトを使用することでパソコンやスマートフォンなどで読み上げ音声の再生ができます。音声デイジーは、読み上げ音声によるデータで、目次から読みたい見出しやページに移動したり、音声の速さを変えたりすることができます。今では多くの視覚障害者等がデイジーによる読書を楽しんでいます。

Q:点字データはどのように利用するのですか?

A:点字ディスプレイなどの専用の機器に1行ずつ表示された点字を視覚障害者が触って読むことができます。 また、図書館等で専用の点字プリンターを使うことによって、点字印刷したものを利用者に提供することができます。

Q:サピエでは、地域に密着した情報や視覚障害関連情報の提供もされているそうですが、どのような情報があるのでしょうか?

A:はい。サピエのウェブサイトの地域・生活情報サイトでは、地域に密着した情報、イベントやお店の紹介、防災関連や福祉関連の情報などを提供しています。例えば、地域における新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に関する情報等も掲載されています。

Q:サピエは誰でも利用できるサービスなのでしょうか?

A:サピエの各種サービスを利用される場合は会員登録が必要です。視覚障害者など活字による読書に困難をお持ちで、「サピエ」加盟施設・団体の利用者登録をしている方であれば、無料でサピエの個人会員登録ができます。最寄りの加盟施設・団体は、サピエのウェブサイトの「サピエ会員施設・団体一覧」でご確認ください。

Q:国立国会図書館の視覚障害者等用データ送信サービスというのは、どのようなサービスなのでしょうか?

A:国立国会図書館や全国の公共図書館、大学図書館などが製作した約3万点の音声デイジーデータや点字データ、テキストデータなどを、インターネット経由で利用できるサービスです。また、海外からデイジーデータなどを、国境を越えて交換することを可能にする国際条約、いわゆる「マラケシュ条約」に基づいて、海外から取り寄せたデイジーデータなどもご利用いただけます。国立国会図書館に利用者登録をすると、視覚障害者など活字による読書に困難をお持ちの方が自宅などから直接利用できるほか、国立国会図書館の施設内やこのサービスに参加しているお近くの図書館などでも利用することができます。利用者登録の方法や利用方法の詳細は、国立国会図書館にお問い合わせ下さい。

Q:国立国会図書館が提供しているデータをサピエ図書館でも利用できるそうですね。

A:そうなんです。国立国会図書館は、サピエ図書館とシステム連携していますので、サピエ図書館の個人会員の方は、サピエ図書館の中で、国立国会図書館が提供しているデイジーデータと点字データもいっしょに検索することができ、そのままダウンロードすることもできます。

Q:国立国会図書館のサービスでしか利用できないデータもあるのですか。

A:はい。大学図書館や国立国会図書館などが製作したテキストデータ、海外から取寄せたデータは、サピエ図書館ではご利用いただけません。国立国会図書館の視覚障害者等用データ送信サービスをご利用ください。

(エンディング:女性)

障害の有無に関わらず、すべての人が読書に親しめる「読書バリアフリー」の環境づくりを目指して、国や自治体は、さまざまな障害のある方が、利用しやすい形式で情報を入手したり、読書を楽しんだりできるように、メディアの充実や関連機関の連携強化を図っています。今回ご紹介したサピエ図書館や国立国会図書館のサービスを活用すれば、障害のある方が、自宅にいながら情報入手や読書の機会を広げることができます。ぜひご利用下さい。

サピエに関するお問い合わせは、
サピエ事務局 電話番号:06-6441-1078へどうぞ。受付時間は、火曜日から土曜日の9時30分から16時30分です。また、ウェブサイトでも詳しい情報をご案内しています。「サピエ」で検索してください。

国立国会図書館の視覚障害者等用データ送信サービスに関するお問い合わせは、
国立国会図書館 関西館 図書館協力課 障害者図書館協力係 電話番号:0774-98-1458へどうぞ。
受付時間は、月曜日から金曜日の9時から17時45分です。また、国立国会図書館のウェブサイトでも詳しい情報をご案内しています。「国会図書館 視覚障害者」で検索してください。

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