Home > Highlighting JAPAN >Highlighting Japan August 2014>連載 47の物語

Highlighting JAPAN

previous

連載 47の物語

沖縄

青い別天地(仮訳)




日本の南洋にある無数の島からなる沖縄県の亜熱帯気候と透明な海は、ダイビングやその他のマリンスポーツには最高の場所である。日本国内でも類を見ないほど海外の影響を色濃く受けたこの土地は、太陽と砂浜とビーチリゾートだけでなく、その独自の言葉、食べ物、そして歴史で訪れる人々を楽しませてくれる。

沖縄本島にある那覇の中心部にほど近い那覇空港に着いた後、まずは首里城公園を訪れ、沖縄の歴史について学ぶ。19世紀後期まで沖縄は「琉球王国」という独立国家であり、中国、朝鮮、東南アジアそして日本と中継交易をする島国として繁栄した。日本や中国の文化を吸収し独自の文化を形成した琉球王国は黄金時代を迎え、その宮廷である首里城は、政治、外交、文化の中心として栄華を誇った。その建築には、独特な赤の色彩やカーブした屋根、そして広い前庭など琉球独自の意匠を見ることができる。首里城は人気の観光スポットで、公園のスタッフによれば外国人観光客も多いという。

海岸線を北へ走ると、多くの施設をもつ海洋博公園があるが、その目玉は沖縄美ら海水族館だ。沖縄の海は多様な海洋生物の宝庫だが、ここではその宝物を見ることができる。目を奪うターコイズブルーの海を背景にしたこの水族館では、約740種、2万1千点の海の生き物を間近で見ることができる。

水族館のスタッフ、真栄城美紀子さんは、「この水族館ではまるで服を着たままダイビングをしているような気分が味わえます」と話す。順路は水族館の最上階から始まり、次第に見る人を深いところへと導きながら海洋の多様性が解るように工夫されている。入り口付近の「タッチプール」では浅瀬に生息するヒトデやナマコを手で触れることができ、その後サンゴ礁のセクションへと続いている。「黒潮の海」は7,500立方メートルもの海水を擁する巨大な水槽で、魚類最大のジンベエザメやマンタなど、たくさんの海洋生物を見ることができる。水族館の締めくくりは深海展示で、自然界では数百メートルの深海に棲む珍しい魚たちの姿も見せてくれる。

さらに海岸線を北に行くと大宜味村がある。日本はすでに長寿国として世界に名高いが、この村は日本の中でも住民の平均寿命がもっとも高い村として有名だ。また、沖縄のシークワァーサーの75%を生産することでも知られている。なんと、このフルーツのPR活動をする「シークワァーサー娘」を務めるのは、96歳の平良スミ子さんと85歳の仲井間幸子さんだ。アクティブでいることが長生きの秘訣だと言う平良さんは、毎朝6:30に起き、一日の初めに体操をするという。いまだに村では自転車を乗り回している。村をあちこち忙しく車で回る仲井間さんは、運転免許を初めて取ったのは息子さんが誕生日に車をプレゼントしてくれた53歳の時だと言う。

これらの場所はみな沖縄本島にあるが、沖縄県には全部で160以上の島があり、白い砂浜や色鮮やかなサンゴ礁が訪れる人々を待っている。かつて「琉球」と呼ばれ、諸外国との深いつながりがその文化に今も息づく沖縄は、皆さんが持っていた日本のイメージを変え、新しい発見をさせてくれるだろう。

 



previous