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キッズ・コーナー

ひなまつり(仮訳)



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3月3日は日本では特別な日です。「ひな祭り」と呼ばれるお祭りで、この日は女の子の健康と成長を家族で祈ります。

このお祭りに主に花を添えるのはすばらしい人形たちです。とても緻密につくられた人形たちの顔は石膏や磁器、セラミック製で、2月中旬になると家庭に飾られ、3月の3日まで飾ります。それ以降飾ったままにしておくのはよくないと言われていて、お祝いが終わるとすぐにかたづけるのが習慣です。

主役の二つの人形は昔のお殿様とお姫様(女雛)を表していて、女雛は時には12枚にもなる豪華な絹の着物をまとっています。赤い敷物の上に置かれ、後ろにはきらびやかな金色や繊細な模様が描かれた屏風があります。

多くの人はこの2体の人形だけを飾りますが、大掛かりなものは宮廷に仕える様々な人々を含めた7段にもなる人形を飾るところもあります。この場合は、お殿様とお姫様の下に3人の官女が置かれ、その下には5人の演奏者たち、そしてその下には2人の宮廷大臣が置かれています。5段目には3人の侍、そして最後の2段には宮廷で使われる道具や家具、牛車などが飾られます。

近代のひな祭りのかたちは300年ほど前にできましたが、そのルーツはもっと古く、人々が紙で作った人形を痛いところにこすりつけたり、人形に息を吹きかけたりして、すべての災いや悪運を人形に移してから川や海に流すことで、悪いエネルギーを運びさってもらう習慣に遡るとも言われています。今でもこのようなひな祭りを祝うところもあり、京都の下鴨神社のような有名な場所では、人々が紙でつくった人形を川に流すのを見ることができます。

以前は女の子たちはひな祭りの日には一番きれいな着物を着て友達の家に遊びに行ったものです。飾られた人形の前に座ってお祝いのおやつを食べながらお茶会をするのが習慣でした。近年は家庭でお祝いするようになりましたが、おいしい色とりどりのおやつを食べる習慣は続いています。おやつには、幸せを表すピンク色、健康をあらわす緑色、純粋さを表す白などに彩られた「あられ」(米のお菓子)や、やはりピンクと緑、白の「ひしもち」(ひしがたのお餅) 、そしてお刺身や野菜などのトッピングが乗ったお酢のご飯「ちらしずし」などがあります。この日に飲まれる飲み物は、「白酒」と呼ばれる甘くて白いお酒で、これには子供たちも飲めるようにアルコールの入っていない種類の「甘酒」もあります。

ひな祭りの日によく歌われる代表的な歌を紹介しましょう:

明かりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人囃子の 笛太鼓
今日は楽しいひな祭り

ひなまつりは女の子のお祭りですが、みんなにとって春の訪れを伝える合図です。男の子も女の子もこの時期を楽しみに待っています。



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