Home > Highlighting JAPAN > Highlighting JAPAN 2011年8月号 > 女の子のファッションを世界へ(仮訳)

Highlighting JAPAN

前へ次へ

やまとなでしこ

女の子のファッションを世界へ(仮訳)

English

2005年8月に初めて開催されて以来、東京ガールズコレクション(TGC)は国内外の若い女性に熱狂的な支持を得てきた。第2回からTGCを支えてきた奥田真希チーフプロデューサーにジャパンジャーナルの澤地治が話を聞いた。

──9月3日に、さいたまスーパーアリーナで開催される第13回TGCのテーマは何でしょうか。

奥田真希:東日本大震災があまりにも大きな出来事でしたので、開催すべきか悩みましたが、こうした時だからこそ、皆が元気になるイベントが必要と考え、開催を決めました。テーマは、 スマイル・フォー・「 」です。「」の中は余白にして、ガールズやファッションだけではなくて、家族、被災者、日本を支援してくれた国など、それぞれの人が好きなようにメッセージを込められるようにしました。そして、TGCを通して、皆がスマイルを国内外に出来る限り発信してほしいと考えたのです。

具体的には、会場の一部に、いろいろな化粧品を試せるブースや、東北の名物料理など飲食を集めたブースを設置します。そこで、TGCの開演前に、綺麗になって、お腹いっぱいになって、それぞれの人が笑顔でTGCを楽しめるようにしました。その他、被災者支援のチャリティーオークションも行う予定です。

──TGCはなぜ、これほどまで成功したのでしょうか。

女の子が楽しめる場所を作ったからでしょう。ファッションで、エンターテイメントで、しかも約6時間も楽しめるという場所は女の子にはなかったのです。

さらに、これまでのファッション・ショーとは違って、携帯電話を使って、目の前を歩いているモデルが着ている服を、直ぐに買えるという仕組みを作ったことです。直感的に服を買うという女の子の行動様式にぴったりとはまったことも、大きな成功の要因だと思います。

──TGCに対する海外からの反響はいかがでしょうか。

震災直前に開催された第12回TGCは、中国、台湾、韓国、ドイツ、アメリカなど海外からのメディアにも取材されました。以前、ドイツでTGCについて講演を行ったときは、携帯電話で直ぐに服を買える仕組みについて、「ファッションとテクノロジーを結びつけるなんて、想像もしなかった」と、参加者に驚かれました。

毎回、TGCは2万人以上が来場しますが、その中で外国人の方は少なくとも1000名ぐらいいらっしゃるのではないでしょうか。香港から来ていた方から「日本がうらやましい!だってTGCがあるんだから」と言われたときは、最高の褒め言葉だと思いました。

──TGCに関われる前に、イギリスに留学されていましたね。

広告会社を辞めた後、ロンドンスクールオブエコノミクスで1年間、コミュニケーション、特に犯罪被害者への情報提供について勉強をしました。日本では、犯罪被害者が十分に犯罪や犯罪者に関する情報を得られていないと感じていたからです。

日本に戻って、NPO職員あるいは公務員に就いて、イギリスでの勉強を役立てたいと思っていたのですが、広告会社に勤めていた頃からの知人で、TGCをスタートさせたばかりの永谷亜矢子TGCチーフプロデューサー(現、TGC実行委員長)に、仕事を手伝って欲しいと声をかけられて、TGCに関わるようになったのです。

ファッションは好きでしたし、日本のファッションは海外でも人気だと実感していました。私は海外旅行が大好きなのですが、海外では、着ている服についてよく話しかけられました。ロンドン留学中、109(若者に人気のファッションの店が集まる東京・渋谷のビル)で買ったトップスを着ている時、それぞれ別々の日に、年代の全く違う3人の女性から、「その服はどこで買ったの」と聞かれたこともありました。

日本のガールズ・ファッションはもっと海外で人気が出ると思っています。まだ具体的な計画はありませんが、今後、日本と文化的に近い、東アジア、特に東南アジアにTGCの魅力を広げられれば考えています。


第13回 東京ガールズコレクション 2011AUTUMN/WINTER

日時:9月3日 開場 13:00  開演 15:00
場所:さいたまスーパーアリーナ
アクセス:新さいたま駅近く。東京駅からJR線で30分。
予定観客数:約30,000人(のべ人数)
出演モデル数:40人以上(8月1日現在)
参加ブランド数:17以上(8月1日現在)

前へ次へ