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福島第一原子力発電所・事故の収束に向けて(仮訳)

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福島第一原子力発電所を運転する東京電力は7月19日、4月に発表された「福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」(以下、「道筋」)の「進捗状況」を公表した。

「道筋」では、4月から7月までの3ヶ月間に「放射線量が着実に減少傾向になっている」という「ステップ1」の目標を掲げていた。そして、「進捗状況」では、このステップ1の目標が達成されたと総括している。

また、原子炉については、原子炉で発生している熱が安定的に除去できていること、原子炉格納容器に窒素充填を行い、水素爆発が回避されていることなどの状況から、「安定的な冷却」に到達しているとした。また、使用済み核燃料プールも、「安定的な冷却」に到達したとしている。さらに、建屋等に滞留する汚染水(滞留水)を処理して原子炉注水のために再利用する「循環注水冷却」を開始することで、環境への意図しない漏洩リスクを低減したとしている。その他、発電所港湾内の海水の放射能濃度を低減するための循環型海水処理装置による除染の実施、津波対策として、仮設防潮堤の設置、作業員の生活・職場環境の改善などの対策が実施されていると報告した。

また、今後について「進捗状況」では、4月の「道筋」で「(4月から) 3〜6ヶ月程度で、放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられている」とされたステップ2の目標には変更がないとしている。そして、ステップ2において、原子炉については、循環注水冷却を継続し、「冷温停止状態」に持ち込むとした。

7月19日、第17回となる原子力災害対策本部会議において菅直人総理は、「ステップ1に関してここまで物事が進んだのは、やはり何と言っても、現場で本当に頑張っておられる皆さんの努力だと思っております。私もこの土曜日に行ってまいりましたけれども、ほんとに多くの人が暑い中を頑張っておられます」と述べた。

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