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Highlighting JAPAN

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特集「伝統」と「現代」の融合~Cool!Japanを担う人々

浴衣を普段着に(仮訳)

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日本の夏の風物詩の一つに浴衣姿がある。浴衣は着物とは違って素肌の上に着る略装で、起源は平安時代(794〜1192年)と言われている。当時、浴衣は湯帷子と呼ばれ、貴族が入浴の時に着る麻の衣服だった。そして、17世紀の江戸時代初期に、生地が麻から木綿になり、庶民の間に広く普及した。生地が薄くて風通しがよく、現代の日本では夏の花火大会や祭を見物する人々の間で着用されることが多い。

かつて浴衣のデザインと言えば、紺地に白といったものが定番であった。しかし、近年は、ファッションブランドがカラフルな浴衣を販売するようになり、若者を中心に人気が高まってきた。そうした中、エヴァンゲリオンなどのアニメキャラクター、ドクロ、マリアなどを斬新なデザインを浴衣に取り入れ注目を集めているのが、和装テキスタルデザイナーの芝崎るみさんである。

服飾学校を卒業した芝崎さんは和装の商品企画の道へと進み、94年に独立してデザイン事務所「ルミックスデザインスタジオ」を設立、一流ファッションブランドの浴衣デザインも積極的に手掛けてきた。その一方で斬新なオリジナル・ブランドである“Rumi Rock”を立ち上げ、多くのファンを獲得している。

「Rumi Rockの浴衣は“江戸”をモチーフにしています。とにかく、面白さを追求する心意気を大切にします。私の図案の基本は線とリズムで、その基礎となっているのは、浮世絵の版木の文化と今のマンガです。」

海外からの注文も多く、歌川国芳の浮世絵をアレンジしてくれといったオーダーもあるという。

Rumi Rockの愛用者には、休日など日常的に浴衣や着物を着る人も少なくない。

「仕事から離れた時、たまには浴衣に着替えることをお薦めします。浴衣を着るとリラックスできて、ゆったりとした時間を過ごすことが出来ますよ」と芝崎さんは言う。

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