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特集次世代エネルギーへの挑戦

日本で広がるメガソーラー(仮訳)

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2011年3月11日に発生した東日本大震災を契機に、日本政府は再生可能エネルギーの普及をこれまで以上に後押ししている。

菅直人総理は、5月25日に経済協力開発機構(OECD)本部で開催された第50回OECD閣僚理事会で行ったスピーチにおいて、日本のエネルギー基本計画を見直し、「4つの挑戦」を行うと述べた。4つの挑戦とは、原子力エネルギーの「安全性」への挑戦、二酸化炭素の排出削減を極限まで図っていく化石エネルギーの「環境性」への挑戦、自然エネルギーの「実用性」への挑戦、そして、省エネルギーの「可能性」への挑戦だ。

そして、自然エネルギーの「実用性」への挑戦に関連して、発電電力量に占める自然エネルギーの割合を2020年代のできるだけ早い時期に少なくとも20%を超える水準となるよう大胆な技術革新に取り組むこと、その第一歩として、太陽電池の発電コストを2020年には現在の3分の1、2030年には6分の1にまで引き下げることを目指すこと、さらに、日本の設置可能な1000万戸の屋根のすべてに太陽光パネルの設置を目指すことを打ち出した。

東京都に隣接する神奈川県川崎市の臨海部にある人工島、浮島と扇島では現在、大規模な太陽光発電「メガソーラー」の建設が進んでいる。8月に稼働開始予定の浮島の太陽光発電所には、約11haの敷地に約7000kWの発電能力を持つ発電施設が、12月に稼働開始予定の扇島の太陽光発電所には、約23haの敷地に約13,000kWの発電能力を持つ発電施設が設置される。両方を合わせると、完成時には日本最大級の発電能力を持つ、メガソーラー発電となる。

電気事業者の団体である電機事業連合会は、現在までに、川崎を含め全国約30地点、合計約14万kWのメガソーラー発電の計画を発表している。これは、約4万件の家庭電気使用量に相当し、約7万トンの二酸化炭素(CO2)削減に貢献する(一部は既に運用を開始している)。

「浮島のメガソーラーの隣には、太陽光発電に関する環境学習施設も整備され、そこから、一般の方々もメガソーラーを一望することが出来ます」と川崎市の担当者は言う。「首都圏で、これだけの規模の太陽光発電を間近で見ることができる所は他にはありません。多くの方にメガソーラーの仕組みを知って頂き、太陽光発電を身近に感じて頂きたいです」

太陽光をはじめとして、日本では様々な形で次世代エネルギーへの挑戦が始まっている。今月号の特集記事では、その最新の事例を紹介する。

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