2024年12月2日、マイナ保険証を基本とする仕組みへ。次の受診やお薬の受取りに行くときはマイナンバーカードを忘れずに

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マイナンバーカードを保険証として使い、病院で診察受付をする女性

POINT

「マイナンバーカードの健康保険証」(マイナ保険証)を医療機関・薬局で利用していますか?令和6年(2024年)12月2日以降は、従来の保険証の新規発行が終了し、「マイナ保険証」を基本とする仕組みに移行していきます。切り替わりの移行期間中にも安心してマイナ保険証が使えるよう、マイナ保険証の使い方やメリットや安全性について分かりやすく紹介します。

1マイナンバーカードが健康保険証として使えるってどういうこと?

医療機関や薬局の顔認証付きカードリーダーなどでマイナンバーカードを健康保険証として利用登録することで、すぐにその場で従来の健康保険証の代わりに利用することができます。利用登録されたマイナンバーカードは「マイナ保険証」と呼ばれ、令和6年(2024年)1月28日時点で、すでにマイナンバーカードをお持ちのかたの約8割が、利用登録を完了されています。
第3章で詳しく解説しますが、マイナ保険証を利用すると、患者さんご本人の同意に基づき、別の医療機関・薬局で処方されたお薬の履歴などが他の医療機関・薬局で参照できて、お薬の飲み合わせなどの調整がしやすくなったり、窓口で限度額以上の支払が不要になったりと、様々なメリットがあります。
なお、令和6年(2024年)12月2日以降は従来の健康保険証は発行されなくなり、「マイナ保険証」を基本とする仕組みへ移行するため、従来の健康保険証の有効期限内※1に利用登録を済ませておきましょう※2

※1:12月2日時点で有効な健康保険証は最大1年間。有効期限が2025年(令和7年)12月1日より前に切れる場合や、転職・転居などで保険者の異動が生じた場合はその有効期限まで。

※2:健康保険証の新規発行終了後にマイナ保険証をお持ちでない場合は、申請によらず「資格確認書」が加入している保険者から交付されます。

2マイナ保険証の利用・登録方法

マイナ保険証は、医療機関・薬局で、次のステップで利用することができます。また、診察受付と同時に利用登録も行えます

利用・登録の方法

STEP01受付

マイナンバーカードを顔認証付きカードリーダー※3に置く。

顔認証付きカードリーダー顔認証付きカードリーダー顔認証付きカードリーダー

※3:顔認証付きカードリーダーは5種類(メーカー)あります。

STEP02本人確認

「顔認証」を行うか、「暗証番号(マイナンバーカード申請時に設定した4桁の番号)」を入力する。

マイナ保険証の本人確認のための暗証番号入力画面
マイナ保険証の本人確認のために顔認証をしている女性

STEP03過去の診療・お薬情報の提供など同意事項の確認

診療・薬剤・特定健診情報などの利用について確認・選択する※4

顔認証付きカードリーダーに表示される、過去の診療・薬剤情報の提供などの同意確認の画面※4:顔認証付きカードリーダーの種類によって画面は異なります。

STEP04受付完了

受付を完了したらカードを取って呼び出しを待つ。高額療養費制度を利用する場合は、続けて「高額療養費制度を利用」を押し、限度額情報を「提供する」を選択してから、受付完了に進みます(令和6年(2024年)10月以降は、限度額情報に関する同意の入力は不要となり、マイナ保険証での受付時に、自動で医療機関・薬局に限度額情報が提供される予定です。)。

受付完了画面。カードを取り出して、待合室でお待ちくださいと表示されている。

補足健康保険証として登録

マイナンバーカードの健康保険証としての利用登録が済んでいないかたには、過去の診療・薬剤情報の提供など同意事項の確認画面で確認・選択をした後、登録画面が表示されます(令和6年(2024年)10月以降は、マイナンバーカードを顔認証付きカードリーダーに置くと最初に利用登録の画面が表示される予定です。)。ここで、「登録する」を選択すれば、登録完了です。そのまま健康保険証を利用する場合には再度、診療・お薬情報の提供などの同意確認が必要です。

マイナンバーカードを健康保険証として登録する画面マイナンバーカードを健康保険証として登録する画面マイナンバーカードを健康保険証として登録する画面

 

これまでの利用の流れを1つにまとめると、以下のフロー図のようになります。


なお、マイナ保険証の利用登録は、上記の医療機関・薬局のカードリーダーでもできるほか、マイナポータルやセブン銀行ATMでも行えます。

マイナポータル「マイナンバーカードの健康保険証利用」
セブン銀行「マイナンバーカードでの手続き

3マイナ保険証を使うと、どんなメリットがあるの?

マイナンバーカードでは、受付・支払・確定申告などの手続が円滑になります。安全性も十分配慮されています。マイナンバーカードを健康保険証として利用登録すると、次のようなメリットがあります。

いつもの通院などが便利に!

  • 医療機関や薬局での受付をカードリーダーの顔認証機能を使って、スムーズに行えます。
  • 今までに使ったお薬の情報や過去の特定健診の結果を、本人の同意があれば医師や薬剤師などと共有でき、正確なデータに基づく診療・薬の処方が受けられます。お薬の飲み合わせや分量の調整がしやすくなります。旅行や引っ越しで初めての医療機関・薬局を受診等する際にも安心です。
  • 電子処方箋に対応した医療機関・薬局をマイナ保険証で受診等すると、本人の同意のもと、「直近の」薬の情報も医師や薬剤師などと共有でき、重複投薬を避けたり、一緒に飲んではいけないお薬の処方を未然に防いだりすることができます。
  • 薬局では、調剤を受けたい医療機関の電子処方箋を、カードリーダーで簡単に選択できます。さらに、オンライン診療やオンライン服薬指導の際にも、医療機関へ処方箋を受け取りに行ったり、薬局へ処方箋を持参したり、郵送してもらうなどの負担がなくなります。

  • 限度額適用認定証を提示しなくても、窓口で高額療養費制度の限度額を超えた額の一時的な支払が不要になるので、急なケガや病気で手術や入院が必要になった場合にも安心して医療を受けることができます。

こんなところも簡単・便利に!

  • マイナポータルで自分の特定健診の情報やお薬の履歴、受けた治療や医療費を確認できます。
  • 就職や転職、引っ越しをしても、保険証を切り替える必要がなく、マイナンバーカードを保険証としてそのまま使うことができます(医療保険者が変わる場合は、加入の届出が必要です。)。
  • マイナポータルとe-Taxを連携すると、医療費控除に使用できる医療費通知情報をマイナポータル経由で取得して、確定申告書に自動入力することができます※5

マイナ保険証を利用したことで、従来は高額療養費の手続きに必要だった限度額適用認定証が不要になり喜んでいる人、過去の医療情報を確認しながら患者と話す医師、スマホで医療費控除のための医療費通知情報を確認している男性

コラム:救急の患者にマイナ保険証の薬剤情報が役立った事例

マイナ保険証を利用すると、初めて受診する医療機関でも、本人の同意によって今までに使ったお薬の履歴や特定健診の結果を医師と共有できます。実際に、初診の急患が来院した際、治療に活用できる情報が搬送先の病院には何もありませんでしたが、たまたまマイナンバーカードを持っていたお陰で、ふだん飲んでいるお薬や特定健診の血液検査などの結果が判明し、早期治療につながった事例がありました。マイナ保険証は、救急や旅行先での受診といった、いざというときの安心にもつながります。

4マイナ保険証の安全性は?

マイナ保険証(マイナンバーカード)は、以下の理由から安全に利用することができます。ただし、キャッシュカードと同様に暗証番号を他人にみだりに教えたりしてはいけません

  • 他人があなたのマイナ保険証(マイナンバーカード)を使って手続きすることはできません。
  • マイナンバーカードのICチップには、医療情報などのプライバシー性の高い情報は含まれていません。
  • マイナ保険証を用いてアクセスできる薬剤情報等はご本人の同意を前提としています。
  • 万一、マイナ保険証を紛失したときでも、マイナンバー総合フリーダイヤルでは24時間365日体制にてマイナンバーカードの一時利用停止を受け付けます。

他人があなたのマイナンバーカードを使って手続することはできません

マイナ保険証(マイナンバーカード)を使って手続きするには、顔認証か4桁の暗証番号が必要です。さらに、利用に必要な「利用者証明用パスワード(4桁の暗証番号)」は、一定回数間違うと機能がロックされ、パスワードの初期化・再設定が必要な仕組みとなっています※6。また、医療機関等での受付に当たっては、マイナンバーカードのICチップの中の「電子証明書」を使うため、ご自身の診療情報がマイナンバーと紐づけられることもありません。

※6:ロックがかかった場合、「利用者証明用パスワード(4桁の暗証番号)」は、市区町村窓口でのみ、初期化・再設定ができます。なお、4桁の暗証番号がロックされた場合でも、顔認証付きカードリーダーで顔認証を選択すれば、パスワードを再設定しなくても(4桁の暗証番号を使わずに)医療機関・薬局での受付は可能です。

マイナンバーカードのICチップには、プライバシー性の高い情報は含まれていません

マイナンバーカードのICチップには、税や年金、薬剤情報や特定健診情報などのプライバシー性の高い情報は入っていません。そのため、マイナンバーカードを落としたり失くしたりしてしまった場合でも、プライバシー性の高い情報は流出することはありません。さらに、ICチップの情報を不正に読み出そうとするとチップが壊れるセキュリティ対策も施されています。

マイナ保険証を用いてアクセスできる薬剤情報などは本人同意を前提としています

医療機関・薬局を受診した際には、医療機関・薬局側は患者本人の同意の上で、同意後24時間以内に限り、患者の過去の診療情報、薬剤情報や特定健診の結果にアクセスできます。さらに税や年金、公金受取口座情報など関係のない情報にアクセスすることはできません

マイナ保険証を紛失したら?

万一、紛失・盗難などで、一時利用停止をしたい場合は、マイナンバー総合フリーダイヤルでは、24時間365日体制にてマイナンバーカードの一時利用停止を受け付けています(2番を選択のうえ、音声ガイダンスにしたがってお進みください。)。

マイナンバー総合フリーダイヤル0120-95-0178

コラム:マイナ保険証の登録データ点検と誤り防止策

令和5年(2023年)5月にマイナ保険証の資格情報が誤って登録された事例の報道を受け、厚生労働省では令和6年(2024年)4月までに全ての登録済みデータの点検を行いました。また、新たな誤りの事案が発生しないよう、保険資格取得時に新しいデータを登録する際には、住民基本台帳情報との突合作業をシステムで自動的に必ず実施することとし、誤登録を防ぐ対策がとられています。

まとめ

令和6年(2024年)12月2日以降は、現行の健康保険証の新規発行がされなくなります。マイナ保険証を基本とする仕組みへの移行まで時間がある今のうちに、受診する医療機関や薬局に設置されている顔認証付きカードリーダーで利用登録を済ませておくと安心です。

(取材協力:厚生労働省、デジタル庁 文責:政府広報オンライン)

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